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TV、電話、ネットのトリプルプレイが大ヒットしたフランス、次の一手探るISP

末岡洋子 2008/03/14 08:00

 2月末、フランスの大手ISP、Neuf Cegetelが自社IPTVサービスで、動画共有サイトDailymotionの一部コンテンツを提供すると発表した。同じくISPのAliceは、ADSLパッケージにバンドルしている通話サービスで、携帯電話への通話を4時間まで無料とするキャンペーンを発表した。今回は固定インターネットについてフランスのISP動向を紹介する。

 フランスは現在、固定ブロードバンドでは欧州でも進んでいる国だ。ブロードバンドはADSLが2003年ごろから急速に普及し始めた。2003年というのは比較的遅いスタートだが、消費者は一気に受け入れた。これは、ADSLを提供するISPが“トリプルプレイ”として、インターネット、電話、TVをバンドルし、メリットを分かりやすくしたため。この背景には、政府によるローカルループアンバンドル規制がある。

 インターネットでは、伝送速度下り20Mbpsあたりが平均的。無線LANをパッケージしているISPがほとんどだ。

 電話では、ほとんどのISPが仏国内の固定電話を無料としている。これは、個人的には電話に対する意識を大きく変えた(この国では、電話でも待たされることが多いが、それもあまり気にならなくなった。だがホットラインなど有料の電話番号もある)。中には、一部国際電話も無料とするプロバイダもあり、消費者にはうれしい限りだ。冒頭で紹介したAliceは、これに携帯電話を追加したものとなる。

 TVでは、ISPにより異なるが50ほどのチャンネルが基本サービスとしてバンドルされている。これに追加して、有料チャンネルにも申し込める。冒頭のNeuf Cegetelは、これにユーザー生成コンテンツを加えるものとなる。似たような取り組みとしては、Free(IlliadのISP事業名)がユーザー間で動画をアップ、共有できるサービスを展開している。

 このような内容のトリプルプレイを、各社は“ボックス”として、29〜30ユーロで提供している。さらには、無線LANとUMAなどの技術を利用した携帯電話を加えた「クアドラブルプレイ」を提供するところもある。また、音楽ダウンロードサービスがこのところのトレンド。以前紹介したNeuf Cegetelに続き、数社が提供を開始している。

 消費者の“ボックス”の活用は進んでおり、たとえばフランスのVoIP利用率は急増している。電話の総トラフィックのうち、VoIPの占める比率は2005年の5%から2007年には25%と、2年で5倍増となった。TVでも、IPTV加入者数はフランスが他の欧州諸国を上回る。2006年の契約数は150万で、2位のイタリア75万に大差をつけている。2007年末時点で大手3社を合わせただけでも172万近くと、引き続き成長している。

 2月末はまた、サービスだけではなく、IPTVの技術周りで動きがあった。France Telecomは仏企業2社とIPTVプラットフォーム開発に向けジョイントベンチャーの立ち上げを発表した。米Microsoftの「MediaRoom」に対抗するものとなる。またインターネットとPtoPを利用した放送システムを開発するEUプロジェクト「P2P Next」も1900万ユーロの開発予算を得て、正式に発足した。

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