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Web 2.0の挑戦者:Ruby on Railsのカリスマが作ったEコマースホスティングサービスShopify - (page 2)

文:Emily Chang 翻訳校正:吉井美有 2006/07/26 08:00

あなたの設計哲学は何ですか。

この質問には主任デザイナーのJustinに答えてもらうことにします。Justinの回答は次の通りです。

「アプリケーションのコードや細部から距離を置き、ユーザーの視点から考えること。最初に画面を見るときは、『自分なら使い方が分かるだろうか』と自問する。ひとことで言うなら、<自分が正しいと感じることをする>」

どのようなテクノロジを使用しているのですか。

TobiはRuby on Railsプロジェクトの中核メンバーなので、Shopifyは完全にRuby on Railsで構築されています。さらにJavaScriptとAjaxを利用して、デスクトップアプリケーション並みの機敏なユーザーインタフェースを実現しています。サーバOSはLinux、データベースはPostgresSQLです。オープンソースでないテクノロジは一切使っていません。

機能面でユーザーやコミュニティから最も多く寄せられるリクエストは何ですか。

Shopifyはまだテスト期間中ですが、すでに多くの人から機能に関するリクエストをいただいています。最も多いのは具体的な機能ではなく、とにかくシンプルにしてほしいというものですね。

Shopifyのユーザーは一部の地域に集中していますか、それとも広く分散していますか。

基本的には英語圏の人々(カナダ、米国、英国、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド)が対象ですが、Shopifyを使いたいという要望は世界中から寄せられています。正式サービスが始まったら、英語圏以外のオーディエンスにも焦点を当てていきたいと思っています(編集部注:本インタビュー後、Shopifyの正式サービスは2006年6月2日に始まっている)。

半年後に、あるいは2年後に、Shopifyはどうなっていると思いますか。

半年後には正式サービスが始まり、次の機能セットの開発に本格的に着手していると思います。ユーザーの意見を参考にしながら、出来る限り良いものにしていきたいですね。2年後にはShopifyに続くアプリケーションの開発に着手していると思います。これはよく考えられた、非常に有益なアプリケーションになると思います。

プロジェクトを成功させるうえで最も難しいことは何ですか。

現時点での最大の障害はメンバーが物理的に離れていることですが、Justinは優秀なデザイナーなので、オタワに移住できないのはやむを得ないと思っています。彼は普段はメンフィスにいますが、本当に彼が必要になったときは2週間ほどオタワに来てもらい、ごりごりプログラミングをしてもらいます。全体としては、うまくいっていると思います。

今年の夏はDanielに関しても同じ問題が起きる予定です。数カ月間、ドイツに里帰りすることになっているのです。とはいえ、メンバーはすでにこうした状況に慣れており、全体としては順調に進んでいると思います。いずれは全員がオタワで活動できるようにしたいですね。

Shopifyを次の段階に進めるためには何が必要ですか。

Shopifyの開発は最終段階にあります。今、われわれに必要なのはチームが一丸となること--それに尽きます。先ほども述べたように、Justinには10日ほどオタワに来てもらい、最後の仕上げを手伝ってもらう予定です。

Shopifyの基盤となるビジネスモデルがあるとすれば何ですか。

Shopifyのビジネスモデルはとてもシンプルです。売り上げのごく一部を収めてもらい、それ以外は一切料金は請求しません。つまり、Shopifyではだれもが無料でサイトを立ち上げ、販売を始めることができるのです。月次料金を課すことも検討しましたが、サービスの利用は無料にし、クライアントが利益をあげたら、それに対して課金する方がずっと魅力的だと判断しました。

差し支えなければ1日の平均アクセス数を教えてください。

Shopify.comへのトラフィックはブログの内容に左右されます。スクリーンショットやVision(vision.shopify.com)のようなものを載せるときは、ユニークビジター数は1000を超えます。普通の日のユニークビジター数は数百程度です。

Shopifyについて最も優れていると自認する点は何ですか。

わたしが最も誇りに思っているのは、ともかくもShopifyの開発にチャレンジしたことです。Tobiにはビジョンがあったので、それに賭けました。わたしがこの会社を立ち上げたいと思った理由のひとつは、Tobiがわたしと同じくらい、このプロジェクトに力を入れてくれることがわかっていたからです。こうした自信があれば、リスキーなプロジェクトにも思い切って挑戦できます。何かをゼロから作り上げる快感もあります。

Webで現在起こっているシフトを若い人たちに向けてどのように説明しますか。

現在、Webで起きている革新の波の原動力となっているのはウォールストリートの投資家ではなく、主にコーダーやブロガーです。その結果、現に便利で高度なアプリケーションが登場しており、その多くは非常に優れたビジネスモデルも備えています。以前に比べると、はるかに少ない投資で、はるかに多くのことができるようになりました。今はWebの復活に参加できるまたとない機会ではないでしょうか。チャンスはまだまだあると思います!!!

ご自身のサイト以外に毎日どのようなサイトにアクセスしていますか。

ウェブサイトの更新はRSS経由で確認するようにしています。毎日チェックしているフィードは次の通りです。

http://www.emilychang.com
http://www.techcrunch.com
http://www.crunchnotes.com
http://battellemedia.com
http://paul.kedrosky.com
http://evans.blogware.com/blog
http://daily.gigaom.com
http://avc.blogs.com/a_vc
http://mathewingram.com/work
http://www.37signals.com/svn

睡眠時間はどのくらいですか。

夜の11時にはベッドに入るようにしています。たいていは朝の4時半頃に一度目が覚めます。そして30分ほどShopifyとJaded Pixelの心配をしてから、朝の8時までぐっすりです。

メールでのインタビューに応じてくれたjaded PixelのScott Lakeとその他のメンバーに謝意を表する。

eHubについて

Emily Chang氏が日頃使ったり魅力を感じたり注目したりしているウェブアプリケーション、サービス、リソース、ブログ、サイトをまとめた個人的なリストがeHubである。Chang氏はネットワークに毎日アクセスし、ネットサーフィンや検索、電子メール、RSSリーダー、SMSなどで何かを見つけたときに、随時リストを更新している。Chang氏が特に関心を寄せているのは、次世代ウェブ(ウェブ 2.0)、Ruby on Rails、Ajax、ブログ、ロケーションマッピング、オープンソース、フォークソノミー、タギング、デザイン、デジタルメディアの共有だという。そのため、eHubにはそういう視点が反映されている。

eHubが当初の意図を超えて成長するきっかけとなったのは、Chang氏とMax Kiesler氏によるウェブ 2.0アプリケーションサービスの開発者へのインタビューeHub Interviewsチャネルが追加されたことだ。Chang氏とKiesler氏は、サンフランシスコにあるウェブデザインコンサルタント会社Ideacodesの共同創始者兼代表者である。CNET Japanでは、eHubを運営するEmily Chang氏の了解の下、eHub Interviewsを翻訳していく。

筆者Emily Chang氏について

Emily Chang氏は、数々の賞を受賞したウェブインタラクションデザイナー、技術戦略家で、Max Kiesler氏と共同で設立したサンフランシスコのウェブコンサルタント企業Ideacodesの代表者である。ウェブとユーザーエクスペリエンスに関するデザインや技術、次世代ウェブについてのサイトEmilyChang.comの筆者であり、人気のウェブ 2.0リソースであるeHubの作成者でもある。同氏によればeHubとは、日頃使って魅力を感じたり、注目したりしているウェブアプリケーション、サービス、リソース、ブログ、サイトをまとめた個人的なリストなのだという。

※ この記事はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(帰属2.5)の下でライセンスされています。
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