レノボ、次はPackard Bellの買収を検討--Linux搭載ThinkPadの発売も

 8月7日、レノボがヨーロッパ第3のPCメーカーであるPackerd Bellの買収を検討中であると、レノボとPackard Bell両社が発表した。

 Packard Bellは以前NECに買収されたが、現在はeMachines(現Gateway)の創業者である香港系米国人の許立信(Lap Shun Hui)氏が買収している。Packard Bellによると、現在レノボと許立信氏と談判の段階にあり、またレノボによると、現在具体的な買収協議の事前準備として、政府部門や関連機構などと提携を行っている段階であるという。

 一方で香港メディアの「信報財経新聞(Hong Kong Economic Journal)」は、現在Packerd Bellの買収を巡って、レノボと中国台湾のACERによる争奪戦が行われていると報じている。ACERは2007年4月「近い将来、3〜5カ月以内にPCメーカーを1社買収する計画がある」と発表していた。が、Packard BellはACERの買収については否定している。

 レノボは8月2日に発表した同社の第1四半期決算発表会では、前年同期と比べて売上高は13%増、純利益が約12倍、PC販売量が22%増という好調な結果を発表している。この際CEOの楊元慶氏が「IBMのPC部門買収は成功した」とコメントしている。中国メディアは、IBM PC部門買収成功の次の段階として、ヨーロッパ市場で支持されているPackard Bellを買収し、さらにヨーロッパを中心に根を下ろしたい考えがあると分析している。

 ところで6日には、レノボが2007年第4四半期に全世界でノベル製のLinuxディストリビューションを搭載し、アプリケーションとしてFireFoxやOpenOffice.orgをプリインストールしたThinkPadを発売するとコメントした。2007年4月に中国の海賊版問題を背景に、レノボがマイクロソフトと、レノボ製のPCにはOSとして正規版Windowsを必ずプリインストールするという調印を行っているので、実際に出ない可能性もあるだろうが、脱WindowsのThinkPadが発売されることになれば、注目される存在となりうるだろう。

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