「百度知道」1周年でCEOが明かす--百度の目指す次世代検索サイトの姿

 百度(Baidu)のサービスのひとつ「百度知道」が開始されてから丸1年が経過した。百度知道とは、ユーザーからの質問に対し別の複数のユーザーが直接回答してポイントのやり取りをする、日本のサービスでいえば「はてな人力検索」に似たコンセプトのサービスだ。はてな人力検索が、過去の質疑応答を検索できるのと同様のことが百度知道もできる。ちなみに中国語で知道とは「知る」という意味。

 はてな人力検索と同様に、百度知道上では質問したらポイントが減り、回答したらポイントが増えるが、はてながポイントをリアルマネーで購入できたりポイントを楽天のポイントに換金するのとは異なり、百度知道では基本的にはポイントを多く獲得した上位数十名のみ雑誌などのプレゼントをもらえるという、換金性のないシステムとなっている。

 つまりポイントを得るには、まず百度にユーザー登録し、誰かの質問に回答する必要がある。その上で質問をしたいときポイントを消費することができる。ポイントが溜まれば経理、副社長、会長といった具合に百度知道上での肩書きがあがるほか、「百度伝情」というサービスがポイントを一定の支払うことで利用できる。換金性はないものの、今の中国の掲示板の多くで採用されている、ポイントの上昇で肩書きも上昇するという掲示板システムを採用しているためウケは悪くない。

 話は脱線するが、先ほど名前の出た百度伝情というサービスも面白いので紹介したい。百度伝情は簡単にいえばポータルサイトを利用した他の百度ユーザーへの伝言版サービス。メッセージを送りたい相手(ユーザー名)とメッセージを入力したのち、百度のウェブサイトでユーザー名で検索すると、検索結果のトップでメッセージが表示され、クリックするとメッセージボックスが開くというもの。使用例として百度はユーザーからユーザーへの公開ラブレターとしての使い方を提示している。

 ところで現在百度知道は毎日平均4万以上の質問が作られていて、2万の問題が解決し、この1年で百度知道には、約630万の質問数が投稿され、うち約600万の質問が解決した。百度の統計によると、中国人利用者による百度知道に寄せられる質問は、知識を問う質問、娯楽に関する質問、日々の不満の対処法に関する質問の3つに大別できるという。

 この1年でたくさんの質疑応答のやりとりの情報が溜まっていく一方で、ジャンル別カテゴリが例えばコンピュータ・スポーツ・ファッションといった具合に細分化され、現在200以上のカテゴリが作られた。このカテゴリに今百度が注目している。

 百度CEO李彦宏氏は百度知道で構築されたデータベースを次世代の百度検索サービスに利用すると語る。「百度知道は次世代の検索サービスの検索対象となった。現在の検索対象に、百度知道、百度百科(百度版Wikipediaのようなもの)、百度貼■(■→口偏に巴。百度の提供する掲示板)などからの検索結果を加えて内容を拡充するとともに、さらにカテゴリー別で検索結果を表示するという特徴をもつことになるだろう」

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