中国携帯電話事情--面倒な漢字変換を助ける便利な機能とは? - (page 2)

包 偉(メイプルカンパニー)2005年12月01日 16時54分

 このサービス「夢視界」は、国家広播電影電視総局(State Administration of Radio、Film and Television。中国におけるラジオ/テレビ放送、映画などのメディアを統括し、関連政策、規制などを策定する国務院直属の機関。以下、広電総局)から認可された唯一の移動体向けのテレビサービスである。夢視界の利用料金は月額20元(約300円)となっており、これで、すべてのチャンネルを視聴できる。2005年1月にサービスが提供開始された頃には、このサービスをサポートする携帯電話は9種しかなかったが、今では45機種が同サービスに対応している。

 一方 チャイナユニコムのCDMA携帯電話の売りはGPS機能を搭載していることだ。利用者は、地図を携帯電話に表示して、出発地と目的地を入力することで、音声付きの道案内を受けられる。重慶晨報によると、現在このサービスは重慶市全域に普及しており、今後は全国150都市以上で利用できるよう見込みだという。

部品の共通化を目指して

 これまでは、充電器なども機種によって異なり、違うメーカーの端末同士で共用されている部品は少なかった。そのため、中国では、ユーザーが機種変更する度に不要な部品(充電器、バッテリーなど)が多く排出されており、地球環境への影響が問題視されていた。不要な電子機器を回収するシステムが完全には確立されていない中国では、電子機器に使われる資源の無駄遣いは大きな問題となっている。

 その一方で、中国国内のメーカー各社は海外メーカーとの厳しい競争にさらされている。そこで、中国メーカーの創維移動通信技術有限公司(創維移動)、国虹数碼通訊集団(国虹通訊)、遼寧省大連大顕通信有限公司(大連大顕)、広東省深セン万利達移動通信設備有限公司(深セン万利達)は11月、北京市にて戦略的な提携関係を結び、研究や生産、販売などで全面的に協力するほか、主要部品を共通化していくことを決定した。

 中国における携帯電話端末の料金が決して安くはないのは、先に述べた通りだ。しかし、多数の電気メーカーの参入によって、携帯電話の生産量が多くなり、在庫余剰が出てきているのも事実である。今後、更に厳しい競争のなか、中国においても携帯電話端末の値下げが進むことが期待されている。

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