UIデザイナーが知っておくべきエンドユーザーの10の特徴

Jack Wallen (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子2012年06月26日 07時30分

 ユーザーの視点に立ってデザインされていないインターフェースは、エンドユーザーに受け入れてもらえないはずだ。そこで本記事では、UIデザイナーが念頭に置いておくべきユーザーの習慣や考え方について焦点を当てる。

 つい最近、「Ubuntu Unity」はUbuntuに正式搭載されてから1周年を迎えた。また、「Windows 8」はリリースを間近に控えている。こういった状況のなか、すべてのユーザーインターフェース(UI)は同じように作られていないという事実が明らかになってきている。実際のところ、コンピュータの使い方に革命的な変化をもたらすような素晴らしいUIデザインもあり得るだろうが、エンドユーザーを念頭に置いていないものは、その素晴らしさを証明する間もなく失敗作という烙印を押されてしまうはずだ。

 筆者は長年に渡るコンピュータ経験のなかで、ほとんどすべてのLinuxデスクトップと、あらゆるバージョンのWindowsデスクトップを使用し、幅広いユーザーからの不満の声に耳を傾け、デザイナーとエンドユーザーの双方と話をしてきている。このため筆者は、導入時のハードルを大きく引き下げるユーザーフレンドリーかつ素晴らしいインターフェースを作り上げるうえで、UIデザイナーがエンドユーザーについて知っておくべきことを十二分に理解できていると確信している。注:これらはすべて「平均的な」エンドユーザーに当てはまることである。

#1:エンドユーザーは変更を好まない

 これはエンドユーザーに関する現実のなかで最も残念なことである。何かを変更するということは、彼らの仕事の邪魔をする以外の何者でもない。実際のところ、ほとんどのエンドユーザーは常に、コンピュータを壊してしまわないか、あるいは何かが変更された場合に今までの作業を達成する方法を見つけ出せないのではないかという恐怖と背中合わせの毎日を過ごしている。このため、UIに対して大きな変更を加えると、ユーザーから大きな反発を受ける羽目になる。ではUIデザインの変更は行えないのだろうか?そんなことはない。要は注意深く行わなければならないということなのだ。

#2:エンドユーザーはたいていの場合、キーボードショートカットを使用しない

 筆者はキーボードショートカットをひたすら愛用している。筆者が知っているほとんどのパワーユーザーも同様だ。実際のところ、筆者はどのような作業でも(グラフィック関係の作業をしているのでない限り)、どうにかしてキーボードから手を離さずに済まそうとする。しかし、エンドユーザーはわれわれとはまったく異なる人たちなのである。彼らはマウスを好み、タッチスクリーンにでもしない限り、常にマウスを使おうとする。詰まるところ、UIというものは、キーボードショートカットに依存してはならないというわけだ。キーボードショートカットを利用可能にしておくことは確かに良い考えである(そして、そうすることをお勧めする)ものの、キーボードショートカットが必須となるようなUIをデザインしてはいけないのだ。

#3:エンドユーザーはPCとモバイル機器を分けて考える

 あなたがAppleの関係者でない限り、このことは理解しておかなければならない。ユーザーはモバイル機器のインターフェースとPCのインターフェースを分けて考えており、両者が同じ方法で使用できるようになるとは期待していない。とは言うものの、Appleは明らかに、「iOS」とOS Xのインターフェースを同じものにしようとしている。しかし、そのことは問題ではない。ユーザーはiOSのインターフェースを何年にもわたって使用してきている。このため、ユーザーは同インターフェースに親しみを抱いているというわけである。じゃあ、「Windows Phone 7」のモバイルインターフェースはどうなんだって?これはまだあまり普及していないだけでなく、成熟度も高いとは言い難い。このため、Windows Phone 7のインターフェースは、PCのインターフェースを一気に置き換えられるほど、ユーザーから十分に慣れ親しまれていないのである。

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