理解されない本当のIT業界--ここでの職業が持つ10の短所 - (page 2)

Brien Posey (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎2011年12月01日 07時45分

6.始終ウソをつかれる

 IT業界で働き始めた頃、わたしは自分がどんな業界に入ろうとしているかをかなりよく理解していた。しかし本当に驚かされたのは、多くの人が日常的にウソをつくということだ。わたしはすぐに、エンドユーザーはいつも、自分が抱えている問題の性質についてウソをつくということを学んだ。要するに、だれもトラブルに陥りたくないため、エンドユーザーは自分が引き起こした問題を隠そうとするのだ。

 ベンダーの技術サポート部門もウソをつくと考えてよい。これまで、数え切れないほどのサポート技術者が、問題はそのベンダーのソフトウェアではなく、コンピュータのハードウェアがOSにあると言ってきた。もちろん、売り込みのためにウソをついたベンダーの数は言わずもがなだ。

7.常に新しい知識を得る必要がある

 ITの世界は常に進化し続けている。ITプロフェッショナルは、仕事をするために大量の情報を学ぶ必要があり、しかもその情報はすぐに古くなってしまう。適切な知識を保つための唯一の方法は、自分の知識を常に新しくしておくことだけだ。

 これは、驚くほど難しい場合がある。学ぶ必要のある難しい技術資料は気にしなくていい。知識を新しく保つために一番問題になるのは、すでに長すぎる労働時間と縮小され続けているIT関連のトレーニング予算だ。

8.しばしばあり得ないことが起きる

 すでに、プロジェクトには締め切りが決められている場合があり、締め切りは理不尽なものであることが多いと述べた。与えられた締め切りを守ろうとして、結果的に技術的な問題で物事が止まってしまうことほど最悪なことはない、と言ったら信じてもらえるだろうか。

 コンピュータシステムは複雑であり、最善を尽くしても、本来あるべき形で動かないことがある。一連のシステムボード上のチップのバージョンが合っていないというような単純なことが、プロジェクト全体を頓挫させることもある。当然ながら、問題を発見して解決するのはあなたの責任だ。

9.官僚主義に対応しなくてはならない

 IT業界で働き始めてから20年ほどになるが、これまで常にある程度の職場の政治と企業の官僚主義に対応する必要があった。もちろん、これは大抵の仕事につきものの問題だ。しかし過去数年で、この官僚主義はまったく新しい次元になっている。エンロン事件のような企業スキャンダルのせいで、ITプロフェッショナルは数多くの規制への対応を強いられるようになっている。これらの規制は、ほとんど常にITプロジェクトをより困難で、時間がかかり、高価なものにする。

10.自分の仕事は自分を用なしにすることである

 ネットワーク管理者として働き始めた頃、昔からの友人が、絶対に忘れられないことを話してくれた。彼は、わたしの仕事は自分を用なしにすることだと言ったのだ。当時のわたしは、彼が言っていることを本当には理解できなかったのだが、彼は完全に正しかった。ITプロフェッショナルの仕事は、すべてのことが完璧に動くようにすることだ。しかし、もしすべてが完璧に動いていれば、ITプロフェッショナルは必要ない。

 これまでずっと、IT業界で働いている限り、仕事がなくなる心配はないと多くの人から言われてきた。しかし、最新世代の管理製品のいくつかは、少数の人間で膨大な数のシステムを管理することを可能にするものだ。同様に、多くのIT関連の仕事は、システムがクラウドにアウトソースされるにつれてなくなりつつある。IT業界そのものは当面無くならないだろうが、ITの知識は雇用を保証してくれるものではない。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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