通常はマネージャーがこの政治家タイプで、このタイプの人物は、他人はこういうことが聞きたいはずだと自分が思うことを話す。彼はスケジュールより2週間も早くプロジェクトを完了すると約束しても、なんとも思わない。政治家タイプの人物は、ほかのメンバーや会社の幸福よりも、自分の幸福の方を気にかけているため、守れないとわかっている約束でもしてしまう。影響力のある人物に、自分がどれだけ優秀かを話し、他人の成果を横取りしても平気だ。
わざと反対意見を述べる役割をしてくれるメンバーは、グループで考えているときに有益な存在になり得る。問題は、その人が議論屋になってしまい、楽しみのために議論をしてしまっている場合だ。そのような人物は、自分の主張している立場が現実的なものだとは思っていない。役割を演じるのがあまりにもうまく、自分のプライドを傷つけずに後に引く方法がわからないのかもしれない。
腐ったリンゴタイプの人物は、不快な後ろ向きの態度を取る。The Osmondsの曲には「腐ったリンゴが全部をだめにするなんてことはない」という歌詞もあるが、これは間違いだ。1つの腐ったリンゴが、すべてのリンゴをだめにしてしまうことはある。職場での悪い態度は、インフルエンザと同じくらい感染力が強いし、同じくらい害がある。読者の職場には、腐ったリンゴタイプの人はいるだろうか。これは難しいことだが、自分にワクチン接種をして、後ろ向きになってしまいたいという欲望に逆らい、前向きな態度を維持するべきだ。その意味では、これまで挙げてきた問題のある性格のタイプはすべて、不可避的に同僚の後ろ向きな態度につながる「腐ったリンゴ」だといえる。
これまで述べてきた問題のある性格のタイプには、共通点が1つある。どれも、同僚の仕事を難しくするということだ。一部のマネージャーは、問題のある性格に気づかない。また別のマネージャーは、いつの間にか消えることを願って問題を無視する。しかし、そういうことは滅多に起こらない。問題を見極め、対処しなければ、後ろ向きな態度はほかのメンバーにも素早く伝染する。問題行動が特に危険なのはチームで働く場合だが、その人物の会社での立場に関わらず、問題が伝染してしまうことがある。人間には、自分が接する人間の問題行動に気づく第六感が備わっているようだ。一度問題行動レーダーに引っかかってしまうと、自分も悪影響を受けてしまう。
問題のある性格タイプの人物がいると、次のような問題が生じる可能性がある。
希望もある。問題のある性格のタイプを特定し、組織に大打撃を与える前にその態度を修正するのだ。問題のある行動が取り除かれれば、その人の内側に隠れていたプロフェッショナルらしさを見いだすこともできるかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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