text by 南 謙治
各社、一斉に冬モデルの発売を開始した。auは夏モデル15機種から冬モデルは8機種に、ソフトバンクモバイルは12機種から10機種に絞ったのに対して、NTTドコモは705iと905iをあわせた全23機種を発表した。各事業者はどのように冬商戦を戦っていくのだろうか。
「全23機種を一挙に発表!」──そこだけ見れば、いままで大量投入で遅れを取っていたNTTドコモが巻き返したように見える。しかし、2006年から2007年にかけて発表された製品を見ると、派生機種も多かった903iシリーズは11機種、703i、704iシリーズは8機種を投入している。つまり、90xシリーズと70xシリーズをあわせれば、すでに20機種程度となっていたわけだ。
昨年は、2006年10月に冬モデルとして903iシリーズ、2007年1月に703iシリーズを発表した。近年の傾向としては、90xシリーズで冬を乗り切り、春に向けて70xシリーズを順次発売している。905iシリーズの主な機種は2007年末までに登場したのに対して、705iシリーズは発売時期が2008年1月以降。冬モデルというより春商戦に向けた機種となっている。
つまり、NTTドコモは、9シリーズと7シリーズを同時発表した以外は、昨年と変わらないのである。一方で、ユーザーの受ける印象は異なるだろう。一挙に発表することで、23機種の大量投入のインパクトをユーザーに与えることができたのである。このように、今回のNTTドコモは、開発の労力は変えずに、ユーザーへ与える印象を変える作戦に出たのであろう。しかも、料金プランの変更も同時期に行われ、ユーザーから見ればさまざまな端末を選べるようになっている。
全23機種も投入したNTTドコモ。フルスペックモデルから個性派までさまざま。ここからは、各シリーズの特徴を見ていこう。
905iシリーズは、GPS、GSM、HSDPA、ワンセグ、WMAなど最新機能をすべて搭載したNTTドコモのフラッグシップモデル。派生機種である「N905iμ」「SO905iCS」「P905iTV」「SH905iTV」もほとんどすべてを搭載している。カメラの画素数やデザインの違い(ユーザーインターフェースを含む)と言っていい。価格は7シリーズより高くなるが、どれを買っても損はないだろう。さまざまな最新機能を試してみたいなら905iシリーズがオススメだ。
705iシリーズは、905iより個性的な機種が多い。中でも、「L705iX」は、世界的に人気が高いLGの端末「Shine Phone」の日本版だ。「Nokia 6120 Classic」をベースにしたと思われる「NM705i」もそうだが、海外メーカーモデルは7シリーズとして登場している。このほか、薄さ10mm前後のスリムタイプがあったり、デザイン家電「amadana」とのブランドコラボレーションを果たした「N705i」をはじめとしたデザイン端末もある。機能面では、防水対応だったり、ワンセグが使えたり、7.2Mbpsのデータ転送が可能だったりする。
一方で、705iシリーズは利用シーンによって選べるのが特徴となっている。そのため、デザインにこだわりたい。海外ではあまり使わないなど、自分の使い方がはっきりしているユーザー向けには、使いきれないほどの機能を搭載した高価な905iシリーズよりも、安価で個性的な705iシリーズの方がオススメだ。
冬モデル発表会でNTTドコモ 取締役常務執行役員 プロダクト&サービス本部長 辻村清行氏が全23機種を発表


