「Symantec Security Check」は、シマンテックが提供する無料のオンラインスキャンツールだ。前回紹介したマカフィーの「McAfee FreeScan」と同様、アンチウィルスソフトがインストールされていない環境下でウィルススキャンするためのツールである。
本サービスは「McAfee FreeScan」と同様、ActiveXコントロールを利用してローカルファイルをスキャンする。リムーバブルディスクやネットワークドライブを指定することはできない点や、発見したウィルスの駆除はできず検出までとなっている点も「McAfee FreeScan」と同様だ。ちなみに本サービスでは圧縮ファイルがスキャンの対象外となっているので注意したい。
インターフェースはすべて日本語。表示はややシンプルで、残り時間や進捗のパーセンテージは表示されず、スキャン済みファイル数のみ表示される。またウィルスを検出した場合、感染ファイル数は表示されるが、具体的なウィルス名や場所といった詳細は完了するまで分からないため、多少やきもきさせられる。
Windows XP Home搭載のPCに対して実際にスキャンしたところ、約3万1300個のファイルに対し、約27分でスキャンが完了した。圧縮ファイルをスキップしているため単純比較は困難だが、「McAfee FreeScan」や「Trend Flex Security オンラインスキャン」に比べると所要時間は2分の1以下と高速だ。
実際に使っていて気になったのは、画面遷移がポップアップ主体の設計になっていることだ。特に最初にActiveXコントロールをインストールするまで何度もウィンドウが立ち上がるためストレスがたまった。リソースもそこそこ必要なので、ネットブックなど低速なPCで使用する場合は要注意だろう。
今回はアンチウィルスソフトのテスト用として知られるダミーウィルス「eicar」をドライブ上にコピーしてスキャンを実行したが、問題なく検出できた。ただし、前出の通り圧縮ファイルには対応しないので、アーカイブファイル内のウィルスを検出することはできなかった。また、ウィルス名から情報サイトにダイレクトリンクが張られていないため、ウィルス名をクリックして即ジャンプできないなど、やや不親切さな設計である。あくまで簡易ツールといった体だ。
ちなみに本サービスは、ウィルススキャンだけではなく、セキュリティスキャンもできる。ウィルススキャンと別のタブになっているため同時に実行はできず、別々に操作する必要があるのがやや煩雑だが、実行すると1分もかからず完了するので、利用する場合はまとめてしておくと良いだろう。
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