
昨年に引き続き今年も数多くのヘッドホンメーカーから新製品が登場しているノイズキャンセリングヘッドホン。この技術に長年取り組んできたソニーが今年発売したのは世界初のデジタルタイプ「MDR-NC500D」だ。電車内、飛行機、オフィスなど騒音の種類を聞き分けるAI機能を搭載し、一段上行くノイズキャンセリング領域へと踏み込んだ。
鈴木桂水 2008/04/04 18:28地下鉄、飛行機ともにMDR-NC500DのNC機能は抜群にうるさい騒音を軽減した。その実力は静音性に定評のある製品と肩を並べるかそれ以上の実力だ。地下鉄なら走行音や風切り音はほとんど気にならなくなるが、車内アナウンスは十分に聞き取れた。このあたりがNC機能と耳栓が違うところだ。
本機には利用シーンに合わせて、騒音をより効果的に軽減する「AIノイズキャンセリングモード」機能が用意されている。これは航空機内の騒音に効果がある「NCモードA」、電車やバスなどで効果が出る「NCモードB」、OA機器が発するノイズを軽減する「NCモードC」という3つのキャンセリングモードが用意されている。
操作はヘッドホンに右側のハウジングの下にあるAIノイズキャンセリングモードボタンを押すことで、3秒間外音を分析し、それに最も適したNCフィルターをかけるという仕組みになっている。
飛行機と地下鉄でこのAIノイズキャンセリングモードをテストしたが、ノーマルよりも、さらに自然で強力なNC機能を利用できた。このAIノイズキャンセリングモードは設定により、マニュアルで変更も可能だ。
MDR-NC500Dを使うと、地下鉄や飛行機に乗っているのに、少しざわめきのある図書館にでもいるような気分になってしまいそうだ。間違いなくNCヘッドホンとしてはトップクラスの静粛性を備えている。
ただ…こう書くと、「騒音がまったく聞こえなくなる」と勘違いする人が出そうだが、NCヘッドホンは耳栓ではないので、そんなことはない。外部の騒音がまったく聞こえなくなるわけではなく、サッシ窓を閉めた程度の効果だと考えていただきたい。MDR-NC500Dは他の製品よりも1枚多いサッシ窓になっている、そんな印象を受けた。



