アクテルのRTAX-Sデバイスを採用した火星探査機「フェニックス」が打上げ

~ミッションに不可欠な環境データを収集・処理する電池と太陽電池駆動の計測装置で、低消費電力の宇宙用FPGAを活用~

アクテル(米国カリフォルニア州マウンテンビュー、日本法人:アクテルジャパン株式会社、東京都渋谷区)は、フロリダ州ケープカナベラル空軍基地から8月4日に打ち上げられたNASA(米航空宇宙局)の火星探査機「フェニックス」にアクテルの放射線耐性を持つRTAX-Sフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)が採用され、ミッションに不可欠な計測装置に低消費電力ソリューションが活用されていると発表しました。

火星探査機「フェニックス」には、カナダ宇宙庁が提供した気象観測装置(MET)が搭載されています。この観測装置は、宇宙用ロボット・システムの代表的メーカーである、カナダのMDA社の指揮のもとで製造されており、アクテルのゲート数100万のRTAX1000S-CQ352デバイスは、気温と気圧のデータを収集・処理して、地球の科学者・研究者に送信する計測システムに組み込まれています。


MDA社のMETプログラム・マネジャー、Andrew Kerr氏のコメント
「サプライヤーに対して厳格な審査と評価を実施した結果、RTAX1000S-CQ352デバイスは、このミッションに不可欠な高信頼性と徹底した低消費電力性能を備えていると判断しました。METの気温と気圧を測定するサブシステムは、集積度が高いアクテルのRTAX-Sデバイスを使用することで、ミッションを通して故障することなく正確なデータを送信できるように設計されています」


低消費電力、高信頼性が求められるフェニックス探査機
フェニックスのミッションは、火星北極の氷で厚く覆われた土壌での、水の歴史と生命存在の可能性を探る調査です。探査機に搭載されたMDA製のMETが、温度センサーと圧力センサーを用いて、火星北部の平原の天候を毎日記録します。フェニックスの火星到着後、METの計測装置で150日間に渡って地表の観測を行う予定です。こうした機器が、火星の探査ミッションの中心となっています。これによって火星の気候と地質について知識を深め、かつて生命が存在した可能性も探ることができ、METの計測装置が、フェニックス・ミッションの成功に貢献することになります。


METの計測装置は、電池と太陽エネルギーの組み合わせにより作動します。火星北極地域の陽光は赤道よりも弱いため、すべてのシステムとその部品は、非常に効率的な電力管理を行う必要があります。


アクテルのプロダクト・マーケティング担当副社長、Rich Brossartのコメント
「MDAは、数百万ドルの宇宙飛行用システムを開発するにあたり、リスクのない低消費電力ソリューションを必要としていました。アクテルのアンチヒューズ・ベースの技術は、放射線耐性と業界で最も低消費電力という特性を兼ね備え、宇宙飛行、宇宙探査の過酷な環境に耐えることができます」


アクテルのRTAX-Sファミリはミッション・クリティカルな宇宙アプリケーションに理想的
アクテルの放射線耐性を持つRTAX-S FPGAファミリは、集積度が25万から400万相当のシステムゲート数を持つデバイスで構成されています。フェニックス探査機に採用されたRTAX1000Sも含め、このファミリは、シングルイベント・アップセット(SEU)耐性を持つフリップフロップ、使い易いエラー訂正機能を持つオンボード・メモリ、多数のユーザーI/Oといった、宇宙飛行に望まれる特性を備えています。こうした特性と、従来のアクテルの不揮発性製品に見られる長所との組み合わせにより、集積度、性能、放射線耐性への要求を満たしつつ、電力消費を最小化し、部品点数を減らし、基板のスペースと重量を節約した設計が可能となります。


定評ある宇宙航空ミッション向け製品
アクテルは高い信頼性を持つ宇宙向けFPGAのリーディング・プロバイダです。アクテルのFPGAは、この10年間に、100回を超える打ち上げにより、GPS、Mars Reconnaissance Orbiter、Mars Explorer Rovers 1 、2 (Spirit 、Opportunity)、Echostar、Globalstarなど300基を超す人工衛星・宇宙機に搭載されています。


アクテルについて
アクテルのパワースマートなプログラマブル・ソリューションは、チップ・レベルでもシステム・レベルでも電力消費を削減し、電力効率に優れる設計を実現します。アクテル(Actel Corporation)は、米国カルフォルニア州マウンテンビューに本社を置く、ワンチップFPGAソリューションのリーディング・プロバイダです。アクテル(ACTL)は、Nasdaq National Marketに上場しています。

このプレスリリースの付帯情報

NASA Jet Propulsion Laboratory, University of Arizona

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用語解説

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