フルオートメーション化により生産性の向上およびコスト削減を実現
NECエンジニアリングはこのたび、真空貼付技術を応用し半導体ウェハなどにフィルムテープを貼り付けることが可能な「真空貼付装置」シリーズのラインナップに、生産ライン向けフルオートメーションの「自動真空テープマウンタ(ATL-01)」を追加し、本日より販売を開始いたしました。
従来、半導体製造プロセスのダイシング工程(ウェハをチップに切り分ける工程)やバックグラインド工程(ウェハ裏面を研磨する工程)におけるウェハの飛散防止および保護・補強を目的とするテープの貼り付けはローラを使用した方式が主流となっておりました。
しかし、ウェハが300mm(12インチ)へと大型化したことに伴いウェハとテープの間に気泡や異物が混入し易くなり、歩留まりの低下を防ぐためには熟練した作業者による手作業が必要となっておりました。
また、ウェハが薄型化したことに加え、MEMS(Micro Electro Mechanical System)のようにウェハ表面に凹凸のある構造体が存在する場合、ローラ方式による貼り付けではウェハへの圧力制御が難しく、破損などの要因となっておりました。
新製品は、真空(減圧)状態と大気との気圧差を利用した当社独自の真空貼付技術を使用した既発売製品「真空テープ貼付装置(VLT-02)」を基にフルオートメーション化した装置であり、半導体ウェハや光学フィルムの保護・補強用テープの貼り付けが可能です。
ワーク(貼り付け対象)の供給から排出までの一連の作業を全て自動化し生産性の向上を図ったほか、気泡や異物の混入を防ぐとともにウェハに負荷をかけることなくテープを貼り付けることにより、失敗コストと人件費の削減を可能としました。
新商品の主な特長は以下の通りです。
1.真空(減圧)状態での貼り付け後、大気との気圧差で粘着層を凹凸部まで
密着させることにより、貼り付けの際の気泡や異物混入を防ぐことが可能
です。
2.フルオートメーションであるため、人的要因による塵・埃の混入や破損、
作業者の技術レベルによる品質の差がなくなり、生産性の向上や人件費の
削減が可能です。
3.フレームの供給からテープ貼り付け、完成品の回収までの工程を約60秒で
完了することが可能です。
*参考:貼付所要時間 (8インチウェハ)
本装置(フルオート)約20秒
当社既発売機(セミオート)約60~90秒
熟練作業者による手作業 約5分
4.タッチパネルによる操作で、テープの材質やウェハの種類に合わせた柔軟な
設定(圧力・温度・時間凵jが可能です。
5.真空貼付ユニットに補助機器を搭載することにより、MEMSなどの表面に
複雑な凹凸があるウェハや表示デバイス、<fィアなどローラ方式では貼り
付けが困難であった対象への貼り付けが可能です。(オプション)
6.真空貼付ユニットは、使用するテープの特性により加熱タイプへの変更が
可能です。(オプション)
7.ローダ(フレームなどの供給装置)およびアンローダ(フレームなどの回収
装置)は、お客さまの仕様にあわせたカスタマイズが可能です。(オプション)
8.300mm(12インチ)のウェハサイズまで対応可能です。
新製品の標準価格は2950万円(税込価格3097万5000円)であり、年間10台の出荷を見込んでおります。また、既発売のシリーズ製品についても継続して販売いたします。
今回の新製品は、長年培ってきた半導体製造技術や既発売の真空貼付装置シリーズの技術やノウハウを基に開発したものであり、半導体メーカや光学メーカをはじめとする企業や研究施設などへ展開して参ります。
また当社では、急速な技術革新に伴う多様な技術的課題に迅速に対応するソリューションの提供も行っており、今後、関連装置の提供とともに、積極的な提案活動を行って参ります。
なお、2005年12月7日から幕張メッセで開催される「セミコン・ジャパン2005(SEMICON JAPAN 2005)」のヤマト硝子株式会社殿ブースにて新製品の「自動真空テープマウンタ(ATL-01)」の動作状況と装置説明をビデオ上映するとともに、既発売製品の「ウェハ用真空テープ貼付装置(VTL-021)」を展示いたします。
以上
<新製品に関するお客様からのお問い合わせ先>
NECエンジニアリング デバイスソリューション事業部 営業部
TEL:044-435-9625
URL:リンク
<プレスリリースに関する報道関係からのお問合せ先>
NECエンジニアリング 経営企画部
TEL:03-5445-4411
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