フリースケール、車載システムの電子化を加速するFlexRay対応製品を発表

FlexRay 2.1準拠通信コントローラにより、インテリジェントな自動車の実現に貢献

フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区下目黒1-8-1、代表取締役社長:高橋恒雄)は、最新のFlexRayバージョン2.1プロトコルに準拠した統合型マイクロコントローラMC9S12XFRおよびスタンドアローンFlexRayコントローラMFR4300を発表しました。これらの製品を提供することにより、インテリジェントな自動車の実現に向けて道を開きます。

車載向けのマイクロコントローラのリーディング・サプライヤであり、FlexRayコンソーシアムの創設メンバーであるフリースケールは、車載システムをネットワーク化して、より高機能で能動的な統合的セーフティ・システムを実現するために自動車メーカーに貢献していきます。MC9S12XFRは、フリースケールがFlexRayモジュールを16ビットS12Xコアに初めて統合したマイクロコントローラです。MC9S12XFRとMFR4300 FlexRayノード・コントローラの発表により、次世代X-by-Wireサブシステム向けの主要な半導体製品の供給へと、大きな前進をしました。

2004年には、トヨタ自動車、日産自動車、そして本田技研工業の各社が、FlexRayコンソーシアムにプレミアム・アソシエート・メンバとして参加しました。これらの企業の参加は、車載バイ・ワイヤ技術の共通標準規格を制定するための重要なポイントと見られています。FlexRayプロトコルは、複数の電子制御ユニット、センサ、アクチュエータ等を組み合わせた先進の制御システムで求められる高いデータ速度と信頼性を提供します。

Strategy Analytics, Automotive PracticeバイスプレジデントChris Webber氏は 、次のように述べています。「自動車市場は、FlexRayに高い関心を持ち、このプロトコルをサポートする新しい技術の開発を切望しています。FlexRayプロトコル市場を開拓するこの時期に、柔軟な設計をもたらす2製品が今回フリースケールより発表されたことは重要です。自動車メーカーが、引続き導入していく先進的な安全性、快適性、性能およびインフォテーメントといった機能を実現するためにFlexRayは貢献することでしょう」

フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンのトランスポーテーション&スタンダード・プロダクツ・グループ オートモーティブ担当ジェネラル・マネージャー 関口義雄は、次のように述べています。「FlexRayは、高速車載ネットワーキングのデファクト・スタンダードとして急速に普及しています。FlexRayコンソーシアムの創設メンバーであるフリースケールは、このネットワーク・プロトコルをさらに広めようと最優先で取り組んでいます。フリースケールは、統合型製品とスタンドアローン製品を同時に提供することにより、これまでは業界内で提供されていなかったFlexRay製品を複数の選択肢でお客様に提供することができます。」

MC9S12XFRおよびMFR4300デバイスは、高い機能性とアプリケーション内での診断機能が求められるシャーシ制御、ボディ・エレクトロニクス、およびパワートレイン・アプリケーションに理想的です。FlexRay製品は、情報量の多いシステム要求に対応した高速通信を実現することによって、主要な車載LAN標準規格(CAN、LIN、およびMOST)を補完します。

MC9S12XFRの特長

- 16ビットのHCS12X 40MHz CPU、XGATEコプロセッサ搭載
- 2チャネルの最大10Mビット/秒の高速シリアル通信が可能なFlexRay v2.1プロトコル・モジュール
- バス・ガーディアン用のインタフェースをサポート
- デュアル・チャネルにより耐障害性を向上。もしくは、独立した動作を可能にする事により2倍の帯域幅を実現
- 最大254バイト・データのペイロード可能な32本のメッセージ・バッファ
- ECC(エラー・コード訂正)付き128KBのFlashメモリ
- 2KBのEEPROM
- 16KBのRAM(ランダム・アクセス・メモリ)
- フルスイング対応0.5~16MHz水晶または内部フィードバック無し0.5~40MHz水晶搭載のループ制御ピアス発振器
- 8ビットもしくは10ビットに精度設定可能な最大16チャネルのアナログ・デジタル・コンバータ(A/Dコンバータ)
- 電気モータ制御用に最適化された障害保護(PMF)搭載の6チャネル・パルス幅変調器
- 組込みスケーラブル・コントローラ・エリア・ネットワーク(MSCAN)によりCAN 2.0A/Bをサポート
- 80ピンQFP、64ピンまたは112ピンLQFP

MFR4300の特長

- シングルまたはデュアル・チャネル・サポートを選択できるv2.1プロトコル準拠FlexRay
- 最大254バイト・データのペイロード可能な128本のメッセージ・バッファ
- 受信FIFO(先入れ先出し)メッセージ・バッファを2本設定可能
- 最大80MHzのコントローラ・ホスト・インタフェース(CHI)
- フレームID、サイクル・カウンタ、および送信/受信バッファ・チャネルをベースとしたメッセージのフィルタリング
- 64ピンLQFP

供給

MFR4300およびMC9S12XFRのサンプル供給準備が整いました。製品の詳細については、www.freescale.com/flexrayのWebサイトをご覧ください。

FlexRayコンソーシアムについて

FlexRayの創設メンバーのフリースケール、フィリップス、BMW、およびダイムラー・クライスラーは、2000年より共同作業を続けており、21世紀の自動車を築くため増加するデジタル・エレメントに対応した通信プロトコルFlexRayの普及を促進しています。ボッシュ、ゼネラルモーターズ、フォード、フォルクスワーゲン、アウディ、およびシーメンスVDOといった自動車メーカーおよび自動車関連企業がFlexRayコンソーシアムに参加し、FlexRayを自動車業界における先進アプリケーション向けのデファクト・スタンダードとすべく努力を続けています。現在、自動車、半導体、およびソフトウェアの業界において、合計80社を超える企業がFlexRay標準規格をサポートしています。FlexRay対応の自動車は、2006年に市場に投入されるものと期待されています。FlexRayコンソーシアムの詳細については、リンクのWebサイトをご覧ください。

フリースケール・セミコンダクタについて

フリースケール・セミコンダクタ・インクは、自動車用、民生用、産業用、ネットワーキングとワイヤレスマーケット向け組込み用半導体のデザインと製造の世界的リーダーです。フリースケールは、モトローラの一事業部としての50年を超える歴史を経て、2004年7月にニューヨーク証券取引所に上場しています。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界30カ国以上の国で、半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。フリースケールはS&P 500のメンバーであり、世界的な大手半導体メーカーです。2004年度の売上高は57億ドル(USD)でした。
詳細は、リンクをご覧ください。

このプレスリリースの付帯情報

統合型マイクロコントローラ MC9S12XFR

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