ディットバーナーアソシエイツ社の調査レポート「IPTVによる公衆網へのインパクト - IPTV Impact on Public Networks」によれば、IPTV機器市場は2005年の3000万ドルから伸びるものの、2013年の3億3600万ドルに留まるだろうとのことである。世界のIPTV加入者数は2005年末時点の200万から、2013年には5300万に達すると予測される。
ディットバーナーアソシエイツ社のブロードバンド調査のディレクターであり、この調査レポートの著者であるJames Heath氏は次のように語る。「IPTVがネットワーク機器市場の成長に どのようなインパクトを持つかを調査している他社のレポートが見逃している点は、今後7年間でIPTVの加入者となる人々のほとんどが、すでに高速インターネットを利用しているという事実である。IPTVの加入者数は今後10年間で大きく伸びることはなく、1加入者あたりが使う金額も小さいものだろう。このように見ると、一般に予測されているほどDSL、FTTH、ルータの売上に貢献することはないだろう。」
この調査レポートは、IPTVサービスがアクセス、アグリゲーション、バックボーンネットワークなどに与える影響について詳細に調べている。これら3つの市場が2013年までにIPTVから受けるインパクトは下記の表1に表される。
調査レポートの結論として、アクセス機器市場はDSLAMにマルチキャストされる人気のTV番組の数によってかなりの影響を受けるが、バックボーン市場に対してはビデオ・オン・デマンドの普及が大きく影響する。興味深いことにアグリゲーション機器市場は、これら2つの市場の変化からはあまり影響を受けない。一方、高品位TVが市場に導入される早さは、直接にこれら3つの市場に影響するだろう。
加入者の伸びは緩慢であり、なおかつIPTVサービスに向けた投資は低いものと考えられるにもかかわらず、既存の通信キャリアにとってIPTVは依然として魅力的なもののようである。ディットバーナーアソシエイツ社は、本当に強力で差別化されたサービスが開発されれば、IPTV市場の普及は早まるだろうと考えており、この調査レポートは最終的に公衆網の構成やサービス事業者が事業を行う方法に大きな影響を与えるであろう強力なサービスとして、IPTVの事例を紹介している。
ディットバーナーアソシエイツ社の調査レポート「IPTVによる公衆網へのインパクト - IPTV Impact on Public Networks」は、世界のIPTVの普及状況を精査し、今後の方向性を分析している。さらに、国別、地域別にIPTV機器と加入者数の予測、IPTVのビジネス事例、投資回収分析、サプライヤのSWOT分析、主要サービス事業者と機器メーカのプロフィールなどを提供している。
調査レポート
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IPTVによる公衆網へのインパクト
IPTV Impact on Public Networks
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