中国ではカーナビゲーションシステムのモデルがまだ2つしかなく、今後開発の余地はあるが、技術の発達には注目すべきである。
ところがABIリサーチのアナリストJunmei He氏によると、市場阻害要因が存在するという。ABIリサーチの調査レポート「中国のカーナビゲーションシステム市場」では、形成段階にある市場を徹底検証している。
中国のほとんどの地域は地図のデジタル化がなされていないが、それは主に政府が地図情報を厳格に管理しているためである。カーナビゲーションシステムの2つのモデルが浸透しているのは20省のみで、デジタル地図の製造・販売を認可されている企業はたった3つにすぎない。
Junmei He氏によれば、「中国は、道路インフラやネットワークに関して大規模な改革を行っている。こうした急激な変化には、しばしば地図の更新が必要である。」とのことである。
GPS(全地球測位システム)ナビゲーションシステムのほとんどが輸入であるが、チップセットとコンポーネンツは中国のベンダが輸入し、組み立て、半ば国産品としている。輸入コストは、1200~1800米ドル(市場阻害要因のひとつ)で、国内で組み立てた場合はその3分の1である。
ここでもまた政府の問題がある。政府は米国で開発したGPS衛星コンステレーションへの依存を危惧し、中国独自のBeidou(北斗)航行測位衛星システムを開発している。近い将来、それは個人向けではなくもっぱら企業向けとなるであろう。
地図とその関連製品向けの標準規格の制定も十分ではない。そこで政府は、衛星ナビゲーションアプリケーションの標準規格を制定する団体を設立したが、実際には3年程かかるだろう。
しかしそれでも豊田通商は、北京四維図新導航信息技術有限公司と共同で、中国にデジタル地図に関連する製品を生産、販売をする会社を設立した。
中国の急成長する自動車産業は、カーナビ市場を拡大させる。2009年までに普及は進み、製品価格は下落するだろう。
◆調査レポート
中国のカーナビゲーションシステム市場
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