GoogleのSNSは今度こそ成功するか

2011年7月1日 14時00分

 Googleがソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「Google+」のベータ版を公開しました。


 Google+はユーザーが自分の友人や知人をカテゴリ別に分類できる「Circles」という機能を中心に成り立っており、Facebookのようなリアルタイムのウォール、写真や動画のアップロードなどを利用できます。また、ユーザーが興味の対象を入力すると、その特定のトピックに関連するニュースや動画などのコンテンツを受信できる「Sparks」という機能もあります。


 GoogleはSNSやコミュニケーション色の強いサービスを苦手としていると言われています。「Orkut」は米国のユーザーにはほとんど受け入れられず、2009年5月に公開したメッセージングサービス「Google Wave」は2010年8月に開発を停止しました。Googleの前CEOであるEric Schmidt氏は、同社がソーシャルネットワーク分野で後れを取ったことについて自分の責任であると認めています。


 GoogleのSNSは今度こそ成功し、Facebookを脅かす存在となるでしょうか。パネリストの皆さんのご意見を聞かせてください。


  • 江島健太郎
    江島健太郎さん (エンジニア、アントレプレナー)
    グーグルってまだ懲りずにソーシャルやってるのか。これまで Orkut -> Jaiku -> Buzz -> Wave と右肩下がりで、とくに後半はひどいものだったし、もうやめとけよ。。。

    と思ってました。

    でも、実際G+つかってみると、よくできてるんですよ、これが。やればできるじゃん、って感じ。

    見た目や機能面ではFacebookに似てるのですが、どちらかというと、G+はTwitterの進化版というほうが近い気がします。どちらかというと、内輪でクネクネするというよりは、パブリックで使うのに向いている。

    TwitterとFacebookの決定的な差って、「人間関係の濃淡を扱えるか」わかりやすくいうと「有名人に使いやすいか」だったと思うんですよ。相互リンク前提のFacebookのような仕組みでは数百万のファンと対話するのには、絶望的なまでに向いてない。そこが、G+ではTwitterと同じ単方向の有向グラフにし、あえてフォローしなくてもたまにincomingストリームを覗くことで、ファンの書く内容を時間のあるときにみられるようになった。Twitterに比べると、コメント欄というものが存在するのがややネックだけど、現実世界の複雑な人間模様を、けっこううまく記述できてると思います。サークルという概念による多重ペルソナを完全肯定、ソーシャルという概念が成熟してきた今というタイミングならではの正常進化だと思います。

    現時点でみえる本質的な欠点としては:

    ・コンセプトの複雑さではG+ > Facebook > Twitterなので、普及に時間がかかる
    ・各種Permalinkがダサい&わかりにくい(username squatterが嫌いなんでしょうけど、Webからリンクしにくいって、G的にどうよ)
    ・Hangoutにプラグインのインストールが必要(FlashではRTMFP GroupsによるP2Pの性能が思わしくなかったのだろうけど、自前プラグインはありえない)
    ・Shareが非公式RTみたいになっててオリジナルへのリンクがとりにくい
    ・iPhoneアプリまだー?

    ということぐらい。BuzzやWaveの頃には、もう開いた口が塞がらなかったことを考えると、画期的。

    Facebookは変化に適応する能力が高いのでG+に逆転されることはないだろうけど、Twitterに関しては最近かなり色々な点で間違った方向に行きつつあるので、ひょっとしたらひょっとするかも。
    2011-07-08 08:19:31

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