Amazon「Kindle」は読書ツールのiPodとなるか?

2007年11月26日 11時24分

 Amazonが待望の電子ブックリーダー「Kindle」を発売しました。一通りの特徴を挙げると、1)携帯電話ネットワークで本体から直接アクセスできるオンラインストアには9万タイトル以上の書籍が揃い、それらのほとんどが9.99ドルで提供される。2)本体には約200冊の書籍を格納でき、標準SDメモリカードは約1000冊分の容量にまで対応可能。3)新聞、雑誌、著名ブログ、Wikipediaにアクセスできる。4)各機器に割り当てられたメールアドレスにWord文書や画像ファイルなどを送信できる。5)総重量は約292g。スクリーンには白黒の「電子インク」を用いており、バックライトはない。

 果たしてKindleは、AmazonのCEO、Jeff Bezos氏が期待しているように、「読書ツールとして音楽プレーヤーのiPodに匹敵する存在」になるでしょうか。パネリストの皆さんのお考えを聞かせてください。


  • 大西宏
    大西宏さん (マーケティング・コンサルタント)
    みなさんが否定されている、あり得ない電子ブックリーダー「Kindle」ですが、成功するための条件みたいなものを考えてみることにします。
    結構単純じゃないでしょうか。タイトル数と、1タイトルあたりの価格、「Kindle」そのもののハードとしての価格と完成度の3拍子が揃えば、案外ブレークするかもしれません。
    ただ、現在のようにリーダーが399ドルで、1タイトルが9.99ドルでは厳しく、それなら海外ならペーパーブックス、日本では文庫本か新書本を発行してくれればそれで十分ということになります。
    リーダーがもっと多目的に使え、著作者との折り合いをつけて、文庫本や新書本より劇的に安い価格、たとえば1タイトル2ドルぐらいで提供すれば面白いことになると思います。
    かつてのように書籍は資産としてストックする存在ではなく、消費する存在に変わってきているので、その典型としてのケータイ小説が大ブレークしていることを考えても、電子ブックは当然あり得るわけで、いっそ大人向けのケータイブックス、とくに官能小説とか、エロ小説なんかだと売れるかもしれませんね。
    2007-11-26 18:52:05

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