最終更新時刻:2009年7月11日(土) 10時00分

バックライトへのLED採用加速 ノートPC“エコ革命”着々

FujiSankei Business i.

2008/11/14 11:15  

 ノートパソコン(PC)のバックライトに、省電力で点灯するのが売り物の、LED(発光ダイオード)を採用する動きが加速している。PCを薄くできることもあって、大手の米デルが全機種を2010年までにLEDタイプへ切り替えることを決めたほか、パネルメーカーも続々と製造を切り替え始めた。これまで白物家電と比べて省エネ性が前面に出ることのなかったパソコン業界でも、静かに“エコ革命”が進んでいる。

 LEDは車内照明や店舗のスポット照明などでの導入が進んできており、照明メーカーでも白熱灯や電球型蛍光灯に代わるものとして、普及に向けた開発や取り組みが進んでいる。

10月に横浜市で開かれた展示会に出展した台湾のパネルメーカー、奇美電子ブース。 10月に横浜市で開かれた展示会に出展した台湾のパネルメーカー、奇美電子ブース。最新のディスプレーに対する関心は高かった

 デルは、LEDタイプに全量切り替えることにより、10年〜11年の2年間だけで約2億2000万キロワット時の消費電力を削減できると見込む。

 国内パソコンメーカーでは05年以降搭載が始まり、ソニーが半数のモデルをLEDタイプへと切り替えたのを筆頭に、NECや東芝、富士通など大手各社も着々と計画を進めている。

 これまでバックライトには「冷陰極蛍光管(CCFL)」と呼ばれる蛍光ランプが使われてきた。液晶パネルメーカーの東芝松下ディスプレイテクノロジー(TMD)によると「LEDを搭載したパネルは、ディスプレーの厚さを半減でき、消費電力を約3分の1まで抑えられる。CCFLと違い、水銀を使わないのも利点」(PC応用技術部の杉本克己部長)という。

 同社は05年9月からLEDタイプの供給をスタート。現在は年間約500万枚のうち約8割を占め、国内外の大手PCメーカー8社にパネルを供給する。

 海外のパネル大手もLEDタイプへの切り替えを加速し始めた。台湾の友達光電は、ノートPC向けパネルに占めるLEDタイプの割合が2割にも達していないが、「11年までに全量切り替える」(彭双浪専務)計画。台湾の奇美電子は昨年、韓国のサムスン電子も今年からLEDタイプの製造を本格的に行っている。

【予報図】

 ■コストダウンで普及「9割超」

 普及に向けた最大の課題はコストに尽きる。

 TMDによると、光源としてのLEDの価格はCCFLの約10倍。パネルになった段階でも1割程度高いという。すべてをLEDタイプに置き換える方針を掲げる国内メーカーはないが、PC大手の関係者は「価格差がなくなればすべてがLEDタイプになっていくだろう」とみる。

 寿命や画質で比較すると、現状ではCCFLの方に軍配が上がるとされているが、LEDの輝度などの性能向上や、量産によるコストダウン効果がこれから進んでいくことは確実。TMDの杉本部長は「世界的にも、2010年までにノートPC向けパネルの9割以上がLEDタイプに代わるだろう」と予測している。(金谷かおり)

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