最終更新時刻:2009年7月10日(金) 7時45分

価格下落に苦しむデジタル家電 「景気悪化の影」くっきり

FujiSankei Business i.

2008/11/07 11:11  

 米国の金融不安に端を発する景気悪化の影響が、国内のデジタル家電市場にもはっきりと表れはじめた。市場調査会社のBCN(東京都文京区)が6日発表した10月の統計によると、今年前半まで2けた成長だった薄型テレビが、金額ベースで前年同月比1.8%減となった。前年割れは2007年5月以来でマイナス幅は過去最大。デジタルカメラもコンパクト型の価格下落が進んでおり、年末商戦も厳しい消費動向が予想される。

薄型テレビは年末にかけても低迷するとの見方が… 薄型テレビは年末にかけても低迷するとの見方が…

 07年5月の前年割れは0.9%の微減。06年にサッカーのワールドカップ開催の「特需」があった反動減という特殊要因が原因だった。10月のマイナスについてBCNは「短期的なものではなく、年末にかけても同じような傾向が続く」(田中繁広アナリスト)と分析している。

 台数ベースでは11%増だったが、画面サイズが40型以上の大型テレビの減速が顕著だ。

 サイズ別で「40型以上〜50型未満」の区分が、9月に33.4%増、10月に29.2%増と08年に入って続いていた5〜9割増の成長ペースが鈍化した。「50型以上」は9月が2.7%増、10月が3.0%増。特に50型以上は金額ベースでは2カ月連続の2けた減となった。

 台数が伸びても販売額が下がるのは、販売単価の下落が要因とみられる。薄型テレビのメーカーのうち、自社で中核部品のパネルを生産する「垂直統合型」の企業は、需要の中心が40型以上の大型に次第に移行していくとみて、大型パネルを効率的に製造できる工場に巨額の投資をしてきた。大型テレビの販売が今後も鈍れば、メーカーの投資回収が遅れ、今後の戦略にも影響を与えることになる。

 価格下落傾向はパソコンも同様だ。機能をネット閲覧に絞って安価にした小型ノートパソコンを海外メーカーを中心に投入した影響で、ノート型とデスクトップ型を合わせた販売台数は10月に29.2%増となったが、平均単価は23%下がった。デジタルカメラは台数が0.5%減、金額は7.3%減。一眼タイプは堅調に伸びたもののコンパクト型は台数、価格とも前年割れした。

 年末商戦についてBCNは、デジタル一眼カメラやブルーレイ・ディスク録画再生機のように順調な伸びが期待できる製品がある半面、「価格下落が進む製品では、メーカーは思ったような利益がとれず採算面で苦戦しそうだ」(田中アナリスト)とみている。

薄型テレビの市場伸び率

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