最終更新時刻:2009年7月10日(金) 9時00分

エコもアシスト 電動自転車、ビジネスに活躍 ガソリン高騰で需要

FujiSankei Business i.

2008/07/02 10:55  

 ガソリンが「1リットル180円時代」を迎える中、電動モーターで楽に走れる電動アシスト(補助)自転車が活躍の場を広げている。営業の外回りをバイクから電動自転車に切り替える企業や、集合住宅での共同利用が増加。電動自転車を使った配送ベンチャーなど新たなビジネスも登場した。成長市場を狙い、メーカーもスポーツタイプなどの新型車開発に力を入れており、「高齢者向け」のイメージが薄れつつある。

 昼下がりの東京・大手町。オフィス街の狭い一方通行を、郵便物を乗せたリヤカー付き電動自転車がスイスイ進む。電動自転車を活用した配達サービスで急成長しているベンチャー、エコ配(東京都千代田区)の配達風景だ。

エコ配の配送員 荷物の配達に出かけるエコ配の配送員。電動自転車の後ろには簡単に取り外しできるリヤカーがつながれている

 2007年7月設立の同社は、大都市の中心部で大手運送会社の半分近い1パック294円で配達。取引先は約5万社に達した。中村健太郎・マーケティング部長は「少しの荷物を運ぶためにガソリン代をかけて排ガスをまき散らす必要はない」と話す。同社が保有する電動自転車は117台。バイク38台、軽自動車156台も、長距離用以外は順次、電動自転車に切り替えていく方針だ。

 リコー子会社のリコーテクノシステムズ(同台東区)は、06年からメンテナンス担当者の移動用に電動自転車を導入した。現在105台保有しているが「原油高が深刻なため今後も軽自動車やバイクから切り替えを進める」(岡田善治広報部長)という。

 ヤマハ発動機販売(東京都港区)によると「原油高を追い風に、今年に入り大手ピザ宅配業者などから注文が相次いでいる」(法人販売担当者)。誰でも借りて使える共同利用も増えており、松下電器産業グループのパナソニックサイクルテック(大阪府柏原市)の納入先には、住民が足代わりに使う首都圏のマンション向けや、鉄道駅での旅行者の観光用などが増えている。

 同社の新規法人チームの巽全(たつみ・あきら)チームリーダーは、「もともとは高齢化社会向けの電動自転車がここまで伸びたのは、環境意識の高まりに加え道交法改正なども大きい」とみている。

 業界団体の自転車協会によると、電動自転車全体の昨年の出荷台数は00年の約2倍の28万2000台。電動自転車が市場に登場した90年代当初の機種は重量が30キロ前後と重く、価格も15万円前後と高価で普及の足かせとなっていた。新商品の開発が進む現在は、値段が10万円を切る商品が増え重量が20キロ前半まで軽くなったほか、初期機種の約5分の1の充電時間で走行距離は約2倍に伸び、値頃感も使い勝手も向上してきた。

 パナソニックサイクルテックは、本体の素材に航空機などに用いられるチタンを採用した「マウンテンバイク」型などを商品化。ヤマハ発動機は今春、バッテリー出力が8%向上したリチウムイオン電池採用の新商品13機種を相次ぎ投入。多用な車種展開で需要増に対応している。

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