FujiSankei Business i.
2008/06/09 10:24
■形式認証2代目 年内リース販売
トヨタ自動車は6日、水素で走る燃料電池車の新型「トヨタFCHV−adv」を開発し、量産化に必要な型式認証を国土交通省から取得したと発表した。2代目となる型式認証車で、マイナス30度Cの低温下で始動するようにするとともに、1回の水素充填(じゅうてん)で走行可能な距離を従来型の2倍を超える約830キロメートルまで伸ばした。年内に日本でリース販売を開始。売り先は未定だが、納入実績がある米国にも販売する見通し。ホンダも7月以降に次世代車のリース販売を日米で乗り出す方針で、燃料電池車の開発競争が熱を帯びそうだ。
昨年9月に大阪ー東京間の公道走行試験で完走した「トヨタFCHV」=ゴール地点の東京都江東区のMEGAWEB
燃料電池車は、燃料の水素と酸素を化学反応させて作った電気で走る。走行時に二酸化炭素(CO2)などの排出がなく水しか出ないことから、「究極のエコカーに近いクルマ」として注目を集めているが、技術的な課題が多い。一つが電気をつくる際に同時に生成される水が寒冷地で凍結し走行を阻害する問題だ。
すでにトヨタは、その課題を克服するための基礎研究に注力。燃料電池の制御技術を改良し生成水をコントロールする課題などを追求し、氷点下でも作動することを研究段階で確認していた。その成果を盛り込んだのが今回の新型で、マイナス30度で作動する型式認証車をトヨタとして初めて販売することにした。
燃料電池本体の性能向上に加えて、燃費を左右する制御システムも改善。貯蔵する水素の圧縮率を高めた700気圧の高圧水素タンクを搭載することで、走行可能距離も増やした。
トヨタは、ニッケル水素電池搭載の燃料電池車を2002年12月から日米で政府機関など向けに限定販売し、全体で17台を納入。05年6月には一部を改良し、国内で初めて型式認証を取得、日米で18台販売した。
また、昨年9月には大阪−東京間の公道を走り切る試験を実施し、途中で燃料の水素を補充することなく完走。走行可能距離は通常走行に近い「10・15モード」で、従来の約330キロメートルから約780キロメートルに躍進していた。
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