オープンソースの生産性スイート「OpenOffice.org 2.0」の正式版が登場

Stephen Shankland(CNET News.com)2005年10月21日 17時59分

 OpenOffice.orgのバージョン2が、米国時間20日にリリースされた。このバージョンは、「Microsoft Office」のライバルとして頭角を現してきた同オープンソースソフトウェアスイートのメジャーアップデート版となる。

 OpenOffice.orgバージョン2.0は、従来のワードプロセッサ/表計算/プレゼンテーション作成ソフトウェアに、データベースが追加されている。このバージョンは、同オープンソースプロジェクトの創設5周年を記念して、先週リリースされる予定だった。しかし、リリース直前にバグが発見されたため、予定が延期されていた。

 OpenOffice.orgの支持者らは、同ソフトウェアに大きな期待を寄せている。「OpenOffice.orgは、世界が初めて目にする最もポピュラーなオフィススイートへと、歩を進めている」と、Sun Microsystemsの社長Jonathan Schwartzは声明で述べた。SunはOpenOffice.orgプロジェクトの主要スポンサーだ。また、同プロジェクトでは、Red Hat、Novell、Intel、Propylon、さらに独立系の開発者から、プログラミング上の支援を受けている。

 OpenOfficeはWindows、Linux、FreeBSD、SunのSolaris上で動作する。また、Mac OS Xのネイティブのユーザーインターフェースを使用するバージョンも開発中である。

 OpenOffice2.0には、次のような多くの新機能が搭載されている。

  • ユーザーインターフェース(UI)が変更された。UIをツールと作業エリアに分割できるなど、マルチペイン表示が可能になっている。なお、ツールバーをカスタマイズすることも可能だ。
  • パスワードを知っていれば、パスワードで保護された「Microsoft Office」ファイルを開くことができる。
  • 1つの手紙文書を複数の異なる形式に変更して、多数の相手に送信するための電子メール統合ウィザードが搭載された。
  • ファイルをPDFにエクスポートする高度なオプションが追加されている。
  • 表計算ソフトウェア「Calc」が、これまでの2倍となる6万5536行まで処理できるようになった。これは「Microsoft Excel」が扱えるのと同じ数である。
  • Javaベースの「HSQLDB」データベースが搭載された。
  • ドキュメントにデジタル署名を施せるようになった。
  • 「WordPerfect」のファイルをインポートできるようになった。
  • WindowsのMSIファイルやLinuxのRPMファイルなど、さまざまなオペレーティングシステムの初期インストールフォーマットをサポートしている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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