松下、耐圧100kgのタフボディを採用したLet's noteを発表

坂本純子(編集部)2005年04月27日 08時02分

 松下電器産業株式会社は、モバイル向けの新たなノートPC「Let's note」シリーズ4製品を発表した。5月20日より販売を開始する。すべてオープン価格で、市場予想価格はR4が20万円弱、T4が21万半ば、W4が24万半ば、Y4が26万半ばとなる。

 12.1型のXGA液晶を搭載したB5ファイルサイズのW4/T4シリーズには、耐久性をアップした新たな天板を採用。首都圏の満員電車の圧迫を実測すると100kgfの加圧状態になることから100kgの耐圧PCを開発した。筐体の表面に緩やかなねじれを施したり、筐体の外周部をパイプ状の環状構造にしたりすることで耐圧100kgを実現したという。さらにHDDの衝撃耐久力もアップさせ、底面から30cmの落下にも耐えられるとしている。

パナソニックAVCネットワークス社 システム事業グループ ITプロダクツ事業部 事業部長 高木俊幸氏
パナソニックAVCネットワークス社 システム事業グループ ITプロダクツ事業部 テクノロジーセンター 古川 治氏

 W4シリーズは標準バッテリーで約8時間駆動する。新開発した軽量なスーパーマルチドライブを内蔵し、12.1型XGA液晶を搭載したものとしては、世界最軽量の約1199gとなる。T4シリーズは標準バッテリーで約12時間の長時間駆動が可能で、世界最長駆動時間としている。

 今回発表された4シリーズともに、バッテリーのエコノミーモード(ECO)を搭載。バッテリーの充電を80%でストップさせることで、バッテリーをつねに100%充電して使用したときと比べ、1.5倍にバッテリー寿命が延びるという。3年間に2本必要だったものが、3年間に1本で済む計算だ。「80%の充電でも、どのシリーズでもおよそ6時間弱の駆動時間が確保できる。通常の使い方では問題ないのではないかと思い設計した」(テクノロジーセンター主幹技師 古川 治氏)と、自信をのぞかせた。このほかにも暗号鍵を基盤上のICに格納したセキュリティチップを標準搭載するなどセキュリティ機能を強化している。

 なお、松下の直販サイト「マイレッツ倶楽部」では、10種類のカラー天板を選べるカスタマイズモデルも用意。標準のシルバーのほか、メタリック調のピンクやブルー、オレンジなど好みに合わせて選ぶことができる。これは、伊藤忠ファッションシステム株式会社とのコラボレーションによるもの。「モバイルPCは、自分のファッションに似合うかどうか、人からどう見えるかなどファッションテイストで選ぶのではないか。女性ユーザーにおけるLet's noteの認知度をアップし、顧客層を拡大したい」(伊藤忠ファッションシステム株式会社IR室 川島蓉子氏)としている。

 松下電器では、モバイルPC市場がここ数年2桁成長を遂げていることに注目。モバイルPC市場全体における国内の出荷実績は、2003年度は前年比18%アップの138万台(JEITA統計による)で、2004年度には165万台とさらに前年比19%の伸びを松下は予測。さらに2005年度には182万台と10%程度、2006年度には200万台とさらに10%の伸びを予測していることを明らかにした。

Let's noteの上にモデルの女性と重りを載せ、100kgの圧力にも耐久できることをアピールするデモ。

 現在、全世界で見た松下のモバイル市場のシェアは2004年度は55%で第1位であるとし、2005年度には60%、2006年度64%に拡大していく方針だ。なお、国内シェアとしては、16.1で%現在第2位としている。

 これらの背景から、松下では「モバイルPCの徹底追求を行っていく」(ITプロダクツ事業部事業部長 高木俊幸氏)と明言。軽量化やタフであること、セキュリティの強化、屋外使用(温度・雨・太陽光下)、静音化、ワイヤレス、長時間の電池駆動などを7つの要素が徹底追求であるとし、「軽量化や長時間の電池駆動はあたりまえであり、軽量化と長時間を両立したLet's noteがタフモバイルへ進化した」と述べた。


標準の「シルバーフェザー」以外に、10色の天板が選べる

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