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PS3の製造コストが価格と同水準まで下落--アイサプライ調査

文:Daniel Terdiman 翻訳校正:石橋啓一郎 2009/12/15 09:11

 ソニーの「PlayStation 3」(PS3)は、3年前に発売された時から常に、対抗馬であるMicrosoftの「Xbox 360」や任天堂の「Wii」よりも高価な存在だった。その大きな理由は、PS3を構成する部品が高価なものだったからだ。

 技術調査会社iSuppliによると、たとえば、PS3発売時には、ソニーがこのゲーム機を作るのに約805ドルかかっていたのに対し、当時もっとも高いPS3の販売価格は599ドルだったという。

 しかし、iSuppliが米国時間12月11日に発表したリポートによれば、ソニーはようやくPS3の製造コストを販売価格とほぼ同じ水準に近づけることができたのかもしれない。iSuppliは、同社が行った分解分析で、新たに導入された120Gバイトモデルの薄型PS3のコストは336ドルであると推定している。米国ではこのモデルは299ドルで販売されている。

 これは、ソニーは依然として1台あたり37ドル(それに加え、マーケティング、権利使用料、他の同梱物のコスト、その他の経費)の損失であるものの、過去初めて、ゲーム機の価格とコストがほぼ同じ水準まで近づいたことを意味している。

 ソニーの広報担当は11日、同社は自社のハードウェアのコスト構造や、コストの内訳についてコメントしない方針であると述べている。

 iSuppliによれば、同社が2008年にPS3の部品コストを分析した際には、当時399ドルだったPS3は1台あたり少なくとも50ドルの損失を出していた。従って、値下げされたにも関わらず、ソニーの1台あたりの損失が小さくなっているというのは注目に値する。さらに同社は、部品コストが急速に値下がりしていることから、ソニーはまもなくPS3から収益を上げ始めることができるだろうと述べている。

 ソニー、Microsoft、任天堂などの企業が、ゲーム機の製造コストを内部補填することに積極的であることは確かだ。これは、これらの企業がゲームソフトの売上(と権利使用料)から収益を上げているためだ。消費者の家庭にゲーム機を送り込んだ分だけ損失が膨らんだとしても、そのことによってゲームソフトからより多くの収益を上げることができる。

 しかし、ソニーはPS3の発売初期には、PS3の1台あたりの損失が大きいことをメディアに指摘され、また言うまでもないことだが、価格が高いためにPS3を魅力のない商品になっているとして非難されていた。

 現在では、8月に薄型PS3が発売され、値下げされたことで、同ゲーム機の価格はようやくライバルの価格に近いものになってきた。9月には、PS3は発売後初めて、米国内の販売台数で他のゲーム機を上回った。しかし11月には、値下げされたPS3に対する大きな需要の効果も薄れてきたと見えて、PS3は再びWiiとXbox 360に続く3位となった。

 それでも、11月のPS3とXbox 360の販売台数の差は小さく、PS3が値下げされたことで、同ゲーム機に対する熱狂が再燃していることは確かのようだ。

 そして、ソニーがPS3の販売で利益を生むことができるようになれば、同社の役員室で笑顔が出ることは間違いないだろう。次に何が起こるのか、注目して待とう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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