iPhoneの「ブラックリスト」は位置認識機能の保護が目的か

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2008年08月11日 18時59分

 Appleの「iPhone」ブラックリストは、同社の最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏の机上の大きな赤いボタンに直接つながっているのではないかとの不安の声が上がっていたが、どうやらそのような心配はなさそうだ。

 iPhone向けアプリケーションなどを独自に開発するソフトウェアエンジニアのJonathan Zdziarski氏は、iPhoneのオペレーティングシステム(OS)内に「悪質」と認定されたアプリケーションのリストをダウンロードするURLを発見した。これを受け、インターネットユーザーたちは、監視社会を描いた英国の作家George Orwell氏の著書「1984年」を自分たちの家で必死に探した。一部の人々は、AppleがこのURLを使って、同社の気に入らないアプリケーションのブラックリストを作成するのではないかと懸念している。一方で、ブログ「Daring Fireball」を運営するJohn Gruber氏は米国時間8月7日にブログ投稿でこれを取り上げている。

 Gruber氏が、同氏の言うAppleの「情報筋」と話をしたところ、その人物は、問題のURLがiPhoneのCore Location API内で発見されたことは決して偶然ではないと語ったという。URL内部のコードは、その「ブラックリスト」が「キルスイッチ」として使用されるのではなく、Core Location APIを悪意あるアプリケーションから保護するするために使用されることを意味する、とその情報筋は語った。

 Core Locationは ソフトウェア開発者がiPhoneの位置認識機能を使用することを可能にするAPI。Gruber氏によると、Appleはプライバシーの懸念からCore Location APIのアクセスに対して厳しい方針を明らかにしている。iPhoneの位置情報などを漏らすような悪意のあるソフトウェアや、粗雑なソフトウェアは顧客にとって魅力あるものではないだろう。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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