薄く、軽く、曲げられるフルカラー有機ELディスプレイ--ソニーが開発

エースラッシュ2007年05月24日 18時50分

 ソニーは5月24日、世界で初めて有機薄膜トランジスタ(有機TFT)によるフルカラー有機ELディスプレイの駆動に成功したと発表した。

 通常の有機ELディスプレイは、硬いガラス基板の上にシリコン半導体材料を用いたTFTを形成し、その上に有機ELの発光素子を積層させる構造になっている。しかし、今回開発された技術は、プラスチックフィルム上に有機薄膜トランジスタと有機EL素子を集積化するというもの。

 これにより、0.3mmと極薄で軽量、しかも曲げることが可能なディスプレイを実現している。実際に作製された有機TFT駆動有機ELディスプレイは画面サイズが対角2.5インチで、世界初のフルカラー表示に対応。ピクセル数は160×120画素、ピクセルサイズは318ナノメートル×318ナノメートル、解像度は80ppiとなっており、曲げた状態でのフルカラー動画表示も行える。

 なお、今回の研究成果は5月22日から25日にかけて米国カリフォルニア州ロングビーチで開催されるディスプレイ関連学会「SID(Society for Information Display)2007 International Symposium」に採択、5月25日に発表されるという。

有機TFTによるフルカラー有機ELディスプレイ 今回発表された有機ELディスプレイ

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]