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「iPhone」ブランドをめぐるシスコシステムズとの戦い、アップルの勝機は?
携帯電話とIP電話、航空会社と水道設備会社、2組に共通する事項を述べよ。
この問題が2008年の大学進学適性試験(SAT)に出題される可能性はおそらくない。しかし、まさにこの点が、Appleが「Macworld Conference & Expo」で発表した新しい携帯電話に「iPhone」の名称を使用できるかどうかの法的議論の中心になる。iPhoneは現在、Cisco Systemsが商標権を保有している。Ciscoは米国時間1月10日、Appleを商標権侵害で提訴した。Ciscoの主張によると、iPhoneは2000年にCiscoが買収を通じて獲得した商標であり、同社のIP電話製品に使用しているという。
AppleがCiscoの提訴に対抗する方法はいくつかある。しかし、同社がどのような手段に訴えたとしても、Ciscoが有利なのは間違いない。というのは、Ciscoはすでに、米国特許商標庁(USPTO)からiPhoneの商標登録を認められているからだ。シアトルの法律事務所Perkins Coieで商標を担当する弁護士Grace Han Stanton氏は11日、取材に対し「当局に認められた商標の保有者として、有利だと推測される点があるのは確かだ」と述べた。
Appleも、Ciscoが持つ商標の価値を認めていたことは明らかだ。Ciscoによると、iPhoneのブランド名を使用する権利をめぐって、Appleは2001年にはすでにCiscoと交渉を開始しており、2007年1月8日夜にも交渉を行ったという。AppleはCiscoとの交渉についてコメントすることを拒否している。
ピッツバーグにある法律事務所Eckert Seamans Cherin & Mellottで知的財産部門を統括するDavid Radack氏によると、Appleが訴訟を乗り切る方法の1つは、Delta Air Lines(航空会社)とDelta Faucet(水道設備会社)の2社が異なるように、AppleのiPhoneとCiscoのiPhoneが異なるという主張を証明することだという。サンフランシスコとニューヨークを往復する航空券を買うのに、Delta Faucetに電話する人が誰もいないように、顧客の混乱を招かないなら2社が同じ商標を使用することは可能だと、Radack氏は話す。
Radack氏によると、商標法が定められている主な理由の1つが、消費者に混乱を与えないことだという。先の例では、水道設備会社と航空会社が同じ名称を使用した場合、法廷は平均的な消費者が混乱するかどうかを考慮する必要がある。「商標は同じだが、商品はかなり異なるのか?」という点が問われると、Radack氏は説明する。
これがどうやらAppleの法廷戦略の1つのようだ。Ciscoの提訴を受けて、Appleの広報担当者は10日までに、「携帯電話にiPhoneを使用したのは当社が初めてだ」と述べている。Cisco対Appleの訴訟を扱うのがどの法廷であれ、IP電話が携帯電話とはっきり異なるものなのかどうかの判断をする必要が出てくるだろうとRadack氏は話す。同氏によると、どちらも電話であることに変わりはないという人もいるだろうし、判断がどうなるかははっきりしないという。
McDonald'sのとった戦略
Appleは、iPhoneに関連する商標を持つ「製品シリーズ」を所有していると主張することもできると、ニューヨークにある商標および著作権専門の法律事務所Fross Zelnick Lehrman & Zissuの弁護士であるCraig Mende氏は言う。たとえば、「iTunes」「iMac」「iWork」「iLife」などの製品はすべてAppleと強く結びついたものであり、消費者はiPhoneと聞けばAppleを連想するのが自然だとAppleは主張できるだろう。
このような戦略をとった最も有名な例がMcDonald'sだ。同社は、他の企業が「McPhone」のように「Mc」という文字を製品に付けることは、McPhoneをMcDonaldsの製品だという誤解を消費者に与える行為だと主張し、それを認めさせるのに成功している。電話は食べ物であるはずがないにもかかわらず、消費者は頭に「Mc」のついた製品ならなんでも、無意識にMcDonald'sに結び付けてしまうものだと、Mende氏は語った。
こう主張する場合の問題点は、「i」という文字に商標の趣旨に合うほどの強さがないことだと、Perkins Coieの商標担当弁護士Stanton氏は指摘する。「インターネット関連のサービスに『i』という文字を使用している企業は山ほどある」と同氏は言う。
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