ノキア、MITと携帯端末用ソフトウェアを共同研究へ

文:Martin LaMonica(CNET News.com) 翻訳校正:河部恭紀(編集部)2006年04月24日 19時07分

 Nokiaは、同社のNokia Research Center Cambridgeとマサチューセッツ工科大学(MIT)のCenter for Computer Science and Artificial Intelligence Laboratory(CSAIL)が共同で、7つの研究プロジェクトを開始することを明らかにした。この研究では、携帯電話の操作の簡易化に重点を置くという。

 携帯電話メーカーとしては最大手のNokiaだが、同社の研究所所長兼シニアバイスプレジデントのBob Iannucci氏によると、携帯端末の利用を進歩させるのはソフトウェアである場合が徐々に増えるだろうという。

 「モビリティの価値は、端末そのものから、端末の上で動くソフトウェアへと移行しつつあると見ている」(Iannucci氏)

 Iannucci氏によると、同研究センターの重要な目標は、センサーやさまざまな無線ネットワークを含む携帯端末用ソフトウェアのプログラミングを、単一のPC向けにアプリケーションを書くのと同じぐらいに簡単にすることだという。アプリケーションが改善されると、携帯電話を使った高度な作業が容易になる、とIannucci氏は続ける。

 「Swamp/Me」というプロジェクトでは、NokiaとMITの研究者は、セマンティックウェブのコンセプトを利用して、ユーザーが自分の携帯電話を使ってウェブを検索できるようにする。セマンティックウェブ開発を進めているWorld Wide Web Consortium(W3C)では、ウェブを経由した情報へのアクセスや再利用を可能にするプロトコルを作成中だ。たとえば、ユーザーが「私のいる場所は」というテキストメッセージを送ると、現在の位置を示した地図が送られるといったことが実現するという。

 Nokiaの幹部はまた、音声コマンドにより携帯電話のカレンダー機能を操作するプロトタイププログラムもデモしてみせた。

 別のプロジェクトとして、マルチメディアコンテンツを安全かつ容易に転送する方法がある。研究者はまた、省電力携帯電話の設計に関する研究も進めるという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

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