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Windows Vistaの発売延期で「アップルに一大チャンス到来」の声

2006/03/24 11:18
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 Windows Vistaの発売延期が追い風になる会社があるとすれば、それはApple Computerだと、アナリストらが述べている。

 Microsoftが新OSのリリースで苦戦する間に、AppleはMac OSの新バージョンを定期的に出してきた。さらにAppleは、MicrosoftがVistaでの重要な改善点として約束してきたセキュリティなどの分野や、動画や写真などの編集/検索機能についても強味を持つと複数のアナリストが指摘している。

 PiperJaffrayアナリストのGene Munster氏は、「今回のVistaの失敗から明らかに恩恵を被るのはAppleだ」と語っている。Vistaが約束している内容を求めているなら購入判断は簡単だと、同氏は言う。「これまではPCとMacを比較する必要があった。だが、今から少なくとも今年のホリデーシーズンまでは、選択肢は1つしかない。それがMacだ」(Munster氏)

 Microsoftは米国時間21日、Vistaの一般への発売が1月にずれ込むことを発表した。Vistaは、登場から4年が経過するWindows XPの後継OS。これにより、PCメーカー各社や小売業者らは、重要な12月のショッピングシーズンに、待望の新OS搭載コンピュータを販売できないことになった。

 Microsoftが失う分だけAppleが得をするというのがアナリストらの一致した意見だ。MerrillLynchアナリストのRichard Farmer氏は22日、「Appleは、登場から長い時間が経過したWindows製品を相手に、それほど競争の激しくないホリデーシーズンをもう1回過ごせるはずだ」と調査メモに記している。

 AmericanTechnology Research(本社:カリフォルニア州サンフランシスコ)のアナリストShaw Wu氏によると、Appleには、ここ数年すでに大きな成長を遂げてきたMacの売上をさらに拡大するチャンスがあるという。また、次期OSにあたるMac OS X 10.5「Leopard」の開発により多くの時間を割けるという新たなメリットも加わった、と同氏は述べている。

 おそらく、Vistaの発売延期の影響が最も大きいのはコンシューマー市場を狙うPCベンダー各社だが、この分野はAppleがかなり強いと、Jupiter ResearchのアナリストMichael Gartenberg氏は言う。「Appleにとって、これはOSの機能と、もちろん、そのOSがすでに発売中である事実を売り込む大きなチャンスだ」(Gartenberg氏)

 Appleは、2005年度(同年9月末締め)に450万台のMacを出荷している。American Technology Researchによると、この数字は前年の330万台に比べて38%増に相当するという。また、2006年度のMacの出荷台数は前年比5%増の480万台になる予想だと、Wu氏は述べている。

 同氏によると、Microsoftの発売延期はMacの売上拡大を後押しするが、数字的にどの程度になるのかは何とも言えないという。また、Piper JaffrayのMunster氏は、「PCが売れる重要な時期が年2回ある。新学期とホリデーシーズンだ。今年のMicrosoftは、その両方の時期を傍観するだけになってしまう。これがAppleのメリットにならないはずがない」と語っている。

 しかしAppleも、Intelプロセッサへの移行などを中心にいくつかの課題を抱えていると、Wu氏は言う。「MicrosoftによるVistaの発売延期も助かるが、Appleも製品ラインアップ全体のIntel移行が完了しておらず、ある程度は制限を受けると思う」(Wu氏)

 Microsoftは、自社の成功が足かせとなっている。Appleは、OSの新バージョンを次々に投入できているが、Microsoftは新しいOSの開発に現時点で既に5年以上を費やしている。

 「最大の原因は、Microsoftのほうが開発作業がはるかに難しいことだ。膨大な数のデバイスや、各種のソフトウェアおよびハードウェアプラットフォームとの互換性を確保する必要がある。Appleは自社製品だけを考えればよく、そのため同社の開発プロセスは数倍効率的だ」(Munster氏)

 Appleは、Microsoftの開発ペースの遅さを何度も攻撃してきた。最も有名になったのが2004年6月の開発者会議で、Appleは「Redmond, we have a problem(Microsoftさん、ちょっと言いにくいのだが)」や「This should keep Redmond busy(Microsoftはこれから大変だろう)」など、Microsoftを揶揄する巨大な垂れ幕を飾っていた(Microsoftの本社所在地はご存じの通りワシントン州レッドモンド)。

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