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「はっきり言うと、これは文化破壊」--坂本龍一氏らがPSE法に対する要望を発表

2006/03/15 00:26
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 日本シンセサイザー・プログラマー協会(JSPA)は3月14日、電気用品安全法(PSE法)に対する記者会見を開催し、音楽家の立場からPSE法に対する意見を述べるとともに、経済産業省へ提出する予定の要望書を発表した。

 4月から本施行されるPSE法は、粗悪品を排除して安全な電気製品を運用するために制定された法律。2001年4月1日以降は電気製品に安全確認マーク「PSEマーク」を付けて製造、販売することが義務付けられており、2006年4月以降は「PSEマーク」のない製品の販売ができなくなる。

左から大浜氏、氏家氏、東儀氏、椎名氏、松武氏、桑原氏、さえき氏

 PSE法は、家電製品のほか電気楽器、電子楽器、音響機器なども対象に含んでおり、音楽家や録音スタジオ、コンサート音響機器業者、音楽愛好家、楽器販売店も関わってくる。これに対しJSPAでは、音楽家の坂本龍一氏、松武秀樹氏、椎名和夫氏を発起人としてPSE法の対象機器への規定変更の声明を2月に発表、署名活動を展開していた。

 会見発表では、発起人の松武秀樹氏や椎名和夫氏のほか、賛同者として音楽家の向谷実氏、サエキけんぞう氏、桑原茂一氏、東儀秀樹氏、JSPAの副理事長である氏家克典氏が出席し、PSE法に対する意見を述べた。

 発起人代表の松武氏は「PSE法は音楽業界にも大きな影響を与えるが、周知は徹底しておらず、知らない人が多すぎる。その突破口として、署名運動で火種をまきたいと思った」と語る。JSPAが実施した署名活動では2月18日から3月5日の締め切りまでに7万4987件の署名が集まったという。

YMOの細野晴臣氏が使用したビンテージシンセサイザー。これもPSE法で販売できなくなる可能性がある

 松武氏に続き、椎名氏は「新しいルールを作るのはいいが、そこに介在する文化が忘れられている。新しいルールは検証し、指摘すべき点は指摘しなければならない」と述べた。

 もうひとりの発起人である坂本氏は、MP3ファイルで意見を表明。「このままでは専門機器を支える中古機器販売や下取り市場も閉鎖せざるを得ない状況になり、これからの日本の音楽と芸術文化の発展に大きな支障をきたすことになる。はっきり言うと、これは文化破壊だ」と語り、PSE法の早急な改正を望んだ。

 また坂本氏は、楽器以外の電気製品についても「文化財といえるすばらしいデザインの製品がある。各業界団体が同じように声を上げて、問題が根本的に解決されればいいと思う」と、コメントした。

 JSPAは、いわゆる「ビンテージ」楽器についての配慮や法律の周知などを求めて経産省に要望書を提出する。なお、同日、経産省から、希少価値の高い中古電子楽器などを規制対象から事実上外す特別承認制度の導入が発表された。JSPAでは「十分ではなく内容も不明確」としながら、これを受けて要望書の内容を変更する可能性があるとしている。

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