「PS2用の改造チップは著作権侵害にあたらず」--豪裁判所が判断

ZDNet Australia Staff2005年10月07日 12時19分

 オーストラリアの高等法院が、輸入もしくは複製されたゲームを利用可能にするPlayStation 2用改造チップのインストールを合法と判断した。この判決がソニーに広範な影響を及ぼす可能性がある。

 PlayStationのゲームCDには特殊なアクセスコードが組み込まれているが、このコードはPS2のROMでしか読み込むことができない。つまり、PS2は出荷時の状態では、海外で購入したり、複製したゲームが利用できないようになっている。だが、改造チップをインストールすればセキュリティ対策を回避することができ、輸入もしくは複製されたタイトルもプレイできるようになる。

 豪高等法院は現地時間6日、Sony Computer Entertainmentと4年間にわたって法廷闘争を繰り広げてきたシドニーの小売店経営者Eddy Stevensの上告を支持した。Stevensは2001年に、「Croc 2」「MediEvil」「Motor Races World Tour」「Porsche 2002」の各ゲームソフトの不正コピーと「モッドチップ」と呼ばれる改造チップの販売、それに同チップの取り付けに関する容疑で訴えられた。

 ソニーは、この改造チップがオーストラリアの法律の下では著作権侵害に当たると主張した。しかし、豪連邦裁判所はStevens勝訴の判決を2002年に下した。このときには、改造チップはゲームの違法コピーを防ぐ目的でソニーが組み込んだ仕組みを回避するものではなく、著作権の侵害に当たらないとの判断が示された。簡単に言えば、改造チップは複製されたゲームや海外製のタイトルを利用可能にするかもしれないが、PS2用ゲームの複製を可能にするものではない、ということになる。

 ソニーは豪連邦裁判所に上告して勝訴を勝ち取ったが、Stevensも豪高等法院に上告し、Steven勝訴の判決が6日に確定した。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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