東芝、ATRAC CDとMP3の再生に1チップで対応したLSIを発売

 東芝はCDプレイヤー向けのLSIとして「ATRAC CD」と「MP3」の両形式の圧縮音声を1チップで復元および再生できるマルチデコードLSI「TC94A60MFG」を商品化した。8月からカーオーディオやホームオーディオ向けにサンプル出荷を開始する。

 同社はこれまで、音声圧縮形式として広く普及している「MP3」方式と、Windowsの標準圧縮形式である「WMA」に対応したマルチデコード製品を展開してきた。今回、音楽配信サービスで採用例の多い「ATRAC3Plus」を用いたCDシステム「ATRAC CD」への対応を実現し、ラインアップを強化した。

 MP3とATRAC CDの両形式に1チップで対応したLSIとしての汎用製品は初めて。このチップを採用したCDプレイヤーは、音楽CDの再生のほか、MP3とATRAC CD対応CDの再生が可能になる。RFアンプやデジタルサーボ、各種デコード、メモリを1チップに集約しているため、このチップを差し替えることでMP3/WMA対応プレーヤーにすることも可能になるなど、機器開発を容易にした。

 サンプルとして提供される「TC94A60MFG」の価格は2000円。2004年末から月産100万個のペースで生産予定となっている。東芝では今後、CD以外の媒体に対応した製品や、3種類以上の形式に対応したものなどの商品化を、市場ニーズに応じて行っていく予定だ。

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