エプソン、03年度第1四半期の連結決算は増収増益に

 セイコーエプソン(草間三郎社長)が8月6日に発表した03年度(04年3月期)第1四半期の連結決算は、売上高が前年同期比7.8%増の3151億9300万円、営業利益が同227.8%増の142億1700万円、経常利益が同1084.2%増の128億6500万円、最終損益が59億6600万円の黒字(前年同期は10億7300万円の赤字)となった。

 増収増益となった要因は、半導体やディスプレイなどの電子デバイス事業が好調だったことが大きい。同事業は、売上高が同33.2%増の976億3300万円、営業損益が前年同期の142億7600万円の赤字から7億9200万円の黒字に転換。また、時計などの精密機器事業は、売上高が同9.8%減の180億2400万円だったものの、生産の海外移管や調達コストの削減により、営業損益が前年同期の1億円の赤字から1億9600万円の黒字に転じた。

 しかし、プリンタやプロジェクタなどの情報関連機器事業は、売上高が同0.3%増の2051億3900万円と若干伸びたものの、海外市場での売価ダウンの影響を大きく受けたことで営業利益は同16.2%減の155億7900万円と大幅に落ち込んだ。同事業については、通期予想を売上高で前年度比3.6%増の9490億円としているが、営業利益では同27.9%減の580億円を見込んでいる。

 同事業の今後の展開について、木村登志男副社長は、「顔料インクは、消耗品を含めて利益が高い。現段階では、売上比率が染料インクのほうが高いが、来年には逆転する」と話した。

 なお、通期の業績見通しについては、売上高を期首予想の1兆4693億円から1兆4100億円に下方修正した。電子デバイス事業における携帯電話の液晶ディスプレイにおいて価格競争が激化する点、精密機器事業の時計が市場の成熟により売上拡大が見込めないことが要因だ。経常利益と最終利益については、それぞれ550億円と234億円の見通しを修正していない。

セイコーエプソン

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