ACCESSが情報家電向けブラウザの新版、NetFront v3.1を発表

ニューズフロント(CNET Japan特約)2003年06月20日 16時26分

 ACCESSは6月20日、PDAや携帯電話機といった情報家電向けブラウザの新版、NetFront v3.1を発表した。

 NetFrontは、CSS、DHTMLなどW3Cの最新推奨仕様やWAP2.0に準拠する組み込み用ブラウザソフトウェア。同社では、「ハードウェア資源の限られる機器でも、パソコンと同等のインターネット閲覧環境を実現できる次世代ブラウザ」と説明する。2003年5月末現在、全世界80社以上のメーカーの製品、約244機種9220万台が、同ソフトウェアを搭載しているという。

 新版の主な特徴は以下の通り。

  • Smart Fit Rendering機能:端末の画面サイズに適した閲覧環境を実現し、横スクロールバーを使わずに一般のウェブサイトを閲覧可能とする
  • クライアント証明書発行申請取得機能:公開鍵インフラ(PKI)に基づく秘密鍵/公開鍵ペアの生成、電子証明書の申請/登録を行い、クライアントの認証に電子証明書を利用する機能。日本ベリサインの電子認証ソリューション、VeriSign OnSiteとの相互運用性を備える。また、米RSA Data Security(RSADSI)のPKCS #7/#10/#12に対応する。
  • ICカードによるクライアント認証機能:ICカード内に格納した秘密鍵を使い、クライアントを認証できる。「PDAなどNetFront搭載端末とクライアント認証を組み合わせることで、イントラネットサーバなど機密情報を扱うホストのセキュリティを強化できる」(ACCESS)。PKCS #11の一部に対応する。
  • Direct Connect:パソコンのインターネット接続における標準的な技術、Live Connectを代替する機能。Java実行環境がない状態でも、ウェブブラウザから直接機器のハードウェアを監視/制御できる。悪意のあるコンテンツによる不正アクセス/制御を防ぐセキュリティ機能も備えている。
  • OMA DRM対応:携帯無線端末の業界団体であるOpen Mobile Alliance(OMA)の規定したForward lock/cobine deliveryコンテンツを認識/表示できる。著作権管理の基準が厳しいコンテンツに対して、ダウンロード型のオンライン配信サービスを実現可能。

 NetFront v3.1は、今秋出荷予定のネットワーク家電製品に搭載されると見込む。家電メーカー自身で移植/改造が行えるソフトウェア開発キット(SDK)は、ITRON、Linux/GTK+、Linux/QtEmbedded/Qtopia用をそれぞれ秋にリリースする予定。

ACCESSのプレスリリース

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