マウスやGUI、ハイパーリンクの生みの親D・エンゲルバート氏、88歳で死去

Edward Moyer (CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年07月04日 11時14分

 マウスやGUI、ハイパーリンクといった、現在のコンピューティングの支えとなっている技術を生み出したDouglas Engelbart氏が死去した。88歳だった。

 Engelbart氏の娘であるChristinaさんは電子メールで、同氏が米国時間7月2日夜、就寝中に穏やかに息を引き取ったと伝えた。

提供:スタンフォード研究所
Engelbart氏とEnglish氏が1960年代にSRIで開発したマウス。
提供:スタンフォード研究所

 テクノロジライターであるSteven Levy氏は、かつてEngelbart氏のことを「すべてのデモの母」と評しており、おそらくIT技術者の間でもその呼び名が広く知れ渡っているはずだ。

 1968年12月9日、当時スタンフォード研究所(SRI)のAugmentation Research Center(ARC)の責任者であったEngelbart氏は、サンフランシスコのBrooks Hall公会堂の壇上で、SRIのチーフエンジニアBill English氏との共同研究の成果に関するデモを行った。

 100分間に及んだこのデモには、世界で初めて公開されたマウスや、ハイパーリンクとナビゲーション可能なウィンドウの紹介といった、パラダイムシフトを引き起こすテクノロジが含まれていた。The New York Timesの記者であり、「パソコン創世『第3の神話』--カウンターカルチャーが育んだ夢(原題:What the Dormouse Said: How the 60s Counterculture Shaped the Personal Computer Industry)」の著者でもあるJohn Markoff氏によると、真のパーソナルコンピューティングが世の中に紹介されたのはこのデモが初めてだったという。

提供:スタンフォード研究所
有名な1968年の「すべてのデモの母」のビラに写るEngelbart氏。
提供:スタンフォード研究所

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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