2012年:五輪に感動し、原発再稼働に怒り、パンダ死去に泣いた

 ニールセンは12月19日、ソーシャルリスニングサービス「Nielsen BuzzMetrics」を使用し、2012年にTwitter上で盛り上がった話題を「感動」や「喜怒哀楽」といった感情ごとにまとめた。

 1月から11月末までの「感動」という言葉の書き込み数の推移をみると、一番大きな山を作っているのは8月のロンドン五輪の話題、女子サッカーなでしこジャパンの銀メダル獲得時だった。五輪に関しては卓球女子のメダル獲得や競泳、閉会式なども書かれており、年間で最も「感動」が書かれた話題となった。

 また、金環日食(5月)といった世間の注目を集めた話題がみられる一方、お笑い芸人で画家の鉄拳さんが振り子をテーマに描いたパラパラ漫画の動画についての記事(3月)や、「ディズニーリゾートでの結婚式で出されたデザート」についての書き込み(11月末)など、ソーシャルメディアならではの話題も「感動」という言葉とともに数多く書き込まれていた。


感動とともに書かれたつぶやきの推移

 「喜んだ」や「楽しんだ」といったポジティブな感情の推移に注目すると、成人式、バレンタインデーやホワイトデー、ゴールデンウィーク、夏休みなど、大きなイベントや季節の話題で盛り上がりがみられた。ゴールデンウィークと夏休みに関しては、1つの大きな話題に集中するのではなく、個人個人の日常の小さな喜びや楽しみが積み重なって、書き込みの山ができあがっているようだ。このほか、iPS細胞の研究で山中教授がノーベル賞を受賞して嬉しかったといった書き込みもみられた。


ポジティブな感情とともに書かれたつぶやきの推移

 「怒った」話題では大飯原発の再稼働(6月後半~7月前半)に関する記事が最も多く、京都府亀岡市で発生した無免許運転による死傷事故への怒りの書き込みも数多くみられた。「哀(悲)しんだ」話題では、上野動物園のパンダの赤ちゃん死去(7月)、震災の記憶(3月)、新宿のジュンク堂閉店のお知らせ(1月)などの話題が数多く書き込まれていた。


ネガティブな感情とともに書かれたつぶやきの推移

 「喜んだ」「怒った」「哀(悲)しんだ」「楽しんだ」の4つの感情の合計を100%とし、それぞれの感情の割合を算出すると、「喜んだ」「楽しんだ」といったポジティブな感情が全体の84%となり、「怒った」「哀(悲)しんだ」といったネガティブな感情は16%という結果になった。

 ニールセンのシニアアナリストの今田智仁氏は「ポジティブな感情は自分の日常の話題についてそれぞれが語っている傾向が強いのに対して、ネガティブな感情はニュースや世間の大きな話題に対して自分の意見を語っている傾向があるようだ。ネガティブな感情ほど一つの話題に集中して書かれるため、目立つ傾向がある」と分析している。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]