星を見ておいでですか--銀英伝キルヒアイスがしゃべる掃除機「COCOROBO」のこだわり

 通販会社のニッセンは、人気作「銀河英雄伝説」をテーマとしたロボット掃除機「プレミアムなCOCOROBO<銀河英雄伝説 わが友Ver.>」(RX-CL1-R)を、期間限定による受注生産で販売する。価格は税別で12万円。予約受付は特設サイトにてすでに開始されており、8月8日23時59分までを予定。予約受付数は200台となっており、上限に達した時点で予約期間中でも受付を終了する。発送は10月上旬を予定。

キルヒアイスをフィーチャーしたしゃべるロボット掃除機

 COCOROBOは、人工知能「ココロエンジン」を搭載したシャープのロボット掃除機。特徴はボイスコミュニケーション機能を搭載した“しゃべる掃除機”であるところだ。

 プレミアムなCOCOROBOは、音声会話機能の研究を目的として妹系ツンデレキャラクターと女性声優によるボイスを搭載した試作機を開発。これが話題となったことから商品化されたもの。試作機をベースにしたオリジナルキャラクターのココロボちゃんによる「妹Ver.」を皮切りに、アニメ「黒執事 Book of Murder」とコラボした「黒執事 Ver.」、ゲーム「戦国BASARA」とコラボした「伊達政宗Ver.」を、いずれも期間限定で販売。わが友Ver.は、プレミアムなCOCOROBO第4弾にあたる。

 銀河英雄伝説は、作家の田中芳樹氏による長編小説。1982年に第1巻が刊行されて以降、アニメ化などもされ、20年以上経過した現在においても根強いファンが存在する人気作となっている。

  • キルヒアイスが乗艦した「バルバロッサ」をモチーフとしたデザイン

 わが友Ver.では、登場キャラクターのひとりであるジークフリード・キルヒアイスをフィーチャー。本体のボディには、キルヒアイスが乗艦した「バルバロッサ」をモチーフにしたデザインを施している。また、パッケージには宇宙空間をイメージする背景にキルヒアイスの姿もデザインされ、原作の世界観を表現したものとなっている。

  • キルヒアイスをあしらったパッケージ

 これまでのシリーズでは本体のベースをRX-V200としていたが、今回のわが友Ver.はRX-V95Aがベース。RX-V200の特徴としているクラウドを活用した一部機能は搭載していないが、ココロエンジンを活用した会話や音声操作ができるコミュニケーション機能は搭載。また、「縦横無じんシステム」や「エアーすみブラシ」など、RX-V200にはない最新の掃除機能を搭載している。ちなみにRX-V95Aとしたのは、価格面を考慮したためという。

  • サイドにある「エアーすみブラシ」。隅を検知すると首振り走行をしながら風を吹きつけ、ホコリを進行方向に飛ばして吸い込むという

 特徴でもある音声機能について、キルヒアイスを演じている声優の広中雅志さんが、全てのセリフを新規に収録。例えば言語設定でキャラクター音声に設定する際に「銀河帝国公用語です」としゃべるのをはじめ、電源をONにしたときには「雨というのは、消えた名もない星々の、涙なのかもしれませんね」、「調子はどう?」と問いかけると「ラインハルト様、宇宙を手においれください。それと、アンネローゼ様にお伝えください。ジークは昔の誓いを守ったと」、プラズマクラスターシャワーモードに設定すると「指向性ゼッフル粒子散布、ではなく、プラズマクラスターシャワーモードです」など、本編をほうふつとさせる80のセリフを含む、およそ330のセリフが用意されている。

Twitterがきっかけで始まったコラボ展開の集大成

 そもそもニッセンと銀河英雄伝説のコラボ展開のきっかけは、ふとしたときにTwitterでつぶやいたことだと担当者は振り返る。銀河英雄伝説のファンであるニッセン担当者のつぶやきを見た田中氏の事務所代表から声をかけられ、それからオリジナルのコラボ商品を扱う「銀河英雄伝説×ニッセンコラボ『わが征くは星の通販』」を展開するようになったという。

 その後ニッセンとシャープは、2014年にわが征くは星の通販の購入者特典プレゼントとして、疾風ウォルフモデル「ウォルフガング・ミッターマイヤーVer」という非売品のCOCOROBOを製作。ミッターマイヤー役の声優を務める森功至さんの音声がふんだんに収録されたこのモデルは注目を集めた。その一方で、今でも販売を希望する声が寄せられていたことが、わが友Ver.のきっかけという。

 キャラクターをキルヒアイスとしたのは「作品のなかには掃除が得意なキャラクターもいるが、作品全体を表現できるキャラクターにしたかった。キルヒアイスは物語の途中で命を落とすが、彼の親友で主人公であるラインハルトが誓いを守り、宇宙の統一へと邁進するという流れがあり、作品の最後まで影響力を持っている」(ニッセン担当者)。またキルヒアイスがラインハルトの半身的存在であり、温厚な性格で寄り添うような立ち位置というのは、COCOROBO(ココロエンジン)の“人に寄り添う家電”というコンセプトにも合致していたこともあると付け加えた。

 広中さんの収録に立ち会ったときのことを振り返り「セリフのひとつひとつに細かい書き込みがあり、いわゆるシステムボイスのような、本編では出てこないであろう言葉のニュアンスについては、念入りにチェックされていた。また1分ぐらいのセリフを、広中さんの申し出で10回ぐらいリテイクするほどこだわっていた」と、キルヒアイスを大切に扱う姿勢が伝わったと振り返る。シャープ側にもさまざまな要望を出し、例えば音声部分のプログラムについては市販品にない改良を施すなど、家にいるという存在感を出せるようにこだわったという。

 ちなみに、約2年間展開してきたわが征くは星の通販は、このわが友Ver.で一区切りするという。ニッセン担当者は、集大成としてふさわしい商品になったと語った。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]