「動きを感じる」ためのVRヘッドフォン--サムスンが公開した「Entrim 4D」 - (page 2)

Richard Nieva (CNET News) 翻訳校正: 水書健司 吉武稔夫 湯本牧子 (ガリレオ)2016年03月18日 11時40分

 筆者はこのEntrim 4Dでレーシングカーのデモを試してみた。確かに動いているという感覚はあるものの、筆者が感じたのは、どちらかと言えば船酔いのようなものだった。その動きは動画とよく一致しているし、コーナーで頭を左へ向けたときには、揺れるような動きを体感する。ただ、それはサーキットでコーナリングをしているというよりは、船が前後に揺れ動いているような感じだ。

 Jung氏からどういう感じかと聞かれた筆者は、少しめまいがすると答えた。

Entrim 4Dは、平衡感覚と動きを調整する耳の神経に電気的な信号を送る。
Entrim 4Dは、平衡感覚と動きを調整する耳の神経に電気的な信号を送る。

 プロジェクトのハードウェアエンジニアを務めるYoon Chiyuh氏は、この感覚が臨場感あるものだとして、「車に乗っているとめまいがする。それと同じだ」と言う。

 Jung氏は、救急救命士の友人からアイデアを得たと語った。この友人は、耳の前庭への信号について話してくれたという。サムスンはこの手法を安全なものだとしている。Jung氏の説明によると、同じ手法がパイロットの訓練に使われており、脳卒中患者が平衡感覚を取り戻すのにも役立っているという。

 チームはこの製品を1500人にテストして体験を向上させ、30通りの動きのパターンを開発した。幸い、動きのレベルを調整して感覚を弱めることもできる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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