ベライゾン、5G実地試験を開始へ--2017年までに「ある程度の商用展開」

Roger Cheng (CNET News) 翻訳校正: 編集部2015年09月09日 07時49分

UPDATE  米国最大のワイヤレス通信事業者Verizonが、いわゆる第5世代(5G)技術の実地試験を12カ月以内に開始するという。同社の情報および技術担当チーフアーキテクトを務めるRoger Gurnani氏が先週、インタビューで明らかにした。同氏は、2017年までに「ある程度の商用展開」を開始したいと考えているという。同業界の多数の企業が、5G技術を初めて導入する時期として見据える2020年よりも、かなり早い時期だ。

 この試験が開始されれば、Verizonは世界で初めて実質的に5Gへの移行に取り組む通信事業者ということになる。これは、非常に高い速度と応答性を実現することによって、より広い範囲のテレコム業界においてワイヤレスサービスを抜本的に転換するための最初のステップでもある。今日の4Gワイヤレス技術によって、スマートフォンやモバイルサービスが急速に普及したように、5Gもそれ独自の技術革新を促進する可能性がある。

 「将来は、言い表せないほどさらに多くのものがもたらされるだろう」とGurnani氏は述べた。「破壊的な製品やサービスの全体像を想像することはとてもできない。しかし、いくつかの可能性は存在する」(Gurnani氏)

 5Gはどれほど高速なのか。Verizonが実施した試験では、接続速度は現行の4Gネットワークよりも30〜50倍高速で、「Google Fiber」が物理的な直接接続によって家庭に提供する速度よりも高速になることが示されたと、Gurnani氏は述べた。

 映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のコピーをユーザーの端末に転送するのに、4Gでは6分かかるところが、5Gならば15秒で済む。

 他にも主要なメリットがある。応答性が非常に高いため、東京で手術する外科医の正確な手の動きを、リアルタイムでニューヨークに転送できるという。電力効率も高くなることが見込まれるため、端末のバッテリ持続時間は10倍長くなると予測される。通信事業者は、さらに多くのデータをさらに大容量の回線で送信できるようになるため、HBOの「ゲーム・オブ・スローンズ」といった人気の高いテレビ番組が、他に数百万人ものユーザーが視聴しているとしても問題なくストリーミングできるようになる。

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