Appleがプロフェッショナルレベルの音楽制作および編集スイート「Logic Pro X」向けに今年2回目のアップデートを公開した。新しいバージョン10.2は、バージョン10.1からわずか8カ月後の登場となる。前回のアップデートと同様、現行のLogic Pro Xユーザーは「Logic Pro X 10.2」を無料で入手できる(同スイートの販売価格は199.99ドル)。
新しいLogic Pro X 10.2で最も興味深いのは、「Alchemy」が追加されたことだ。AlchemyはLogic Pro Xに組み込まれた高度なソフトウェアシンセサイザで、英国の音楽ソフトウェア企業Camel Audioが以前開発した人気の高い同名ソフトウェアシンセサイザがベースとなっている。Camel Audioは2015年前半にAppleに買収されている。Appleによる買収前にスタンドアロンアプリとして公開されたAlchemyの最後のビルドは「Alchemy 1.5」だが、新バージョンはLogic Pro Xにバンドルされており、以前のように単独では提供されない。
Alchemyはサンプルマニピュレーションシンセサイザである。つまり、Alchemyの音は実際の音楽とオーディオサンプルをベースとしており、同シンセサイザはそれをさまざまな興味深い方法で変化させる。ハードドライブに余裕のある人は、オプションで提供されている14Gバイトのサウンドライブラリをダウンロードして、Alchemyが利用できる素材を拡充することもできる。
Appleによると、Alchemyは3200種類のプリセットと100種類のモジュレーションソース、40種類のフィルタを備えるという。クールなサウンドを手軽に設定したいだけのミュージシャンは圧倒されるかもしれない。ジャンルや名称、説明文を基にサウンドを検索できる新しいキーボードブラウザを使えば、それらの豊富な機能の大半を飛ばして、プリセットを瞬時に呼び出すことができる。
もっと高度なことがやりたい人は、「Transform Pad」と呼ばれるオンスクリーンコントロールに最大8種類のサウンドを読み込んだ後、オンスクリーンポインタ(「iPad」向け「Logic Remote」アプリの場合は指)を使って、リアルタイムでそれらのサウンドの間を移動し、新しく興味深い方法で自分の音楽を変化させることができる。
AlchemyはLogic Pro X 10.2の最も重要な新機能だが、そのほかにも約200のバグフィックスと機能強化が含まれている、とAppleは述べている。楽曲をLogic Pro Xから「Apple Music Connect」に直接アップロードできる機能も追加されたという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する