セキュリティソフト「ウイルスバスター」新版、新ブラウザ「Edge」に対応

 トレンドマイクロは7月27日、セキュリティソフト「ウイルスバスター」シリーズの新製品として、「ウイルスバスター クラウド 10」と「ウイルスバスター モバイル」を発表した。7月29日17時からトレンドマイクロ・オンラインショップで販売する。パッケージ版は9月4日から発売する。

 トレンドマイクロの代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)のEva Chen氏は、「1995年にWindows 95に対応したウイルスバスターを発売して以降、新たなOSが出るたびに新たな機能を提供してきた。Windows 10が2日後に提供開始されるが、それにあわせて、ウイルスバスター クラウド 10を発売する。ウイルスバスター クラウド 10には、ネットバンキングや動画、ネットショッピング、データ共有を安全に利用できるなど10の特徴がある。デジタルライフを楽しめるために支援できる」と説明した。

Eva Chen氏
トレンドマイクロ 代表取締役社長兼CEO Eva Chen氏
大三川彰彦氏
トレンドマイクロ 取締役副社長 大三川彰彦氏

 その後で「One more thing」とSteve Jobs氏のお決まりのフレーズを使いながら、「安全だけではない。スキャンにもCPUパワーを使わない環境を提供できる」として、「クラウドストレージスキャン」を紹介した。日本マイクロソフトが提供する「One Drive」のスキャンでトレンドマイクロのクラウド上にあるエンジンを用いてスキャンするために、クライアントPCのCPUにはまったく負荷がかからずに作業できるというデモストレーションして見せ「Windows 10にとって最適なセキュリティソフトがウイルスバスター クラウド 10になる」とした。

 トレンドマイクロの取締役副社長の大三川彰彦氏は、「Windows 10に適したウイルスバスター クラウド 10には10の特徴がある。これを社内では『10、10プロジェクト』と呼んでいる」と解説した。

 「3人に2人が複数のデバイスを利用し、個人の守るべきデバイスが増加していること、クラウドストレージ利用者の67%がセキュリティ面で懸念していること、デジタルサポートを利用しているユーザー数が200万人以上となり、5年で3.5倍に増加しているなどデジタルライフでの困りごとが増えているといった環境変化がある。マルチデバイス&クラウド時代に最適なセキュリティを提供できるのがウイルスバスター クラウド 10になる」(大三川氏)

新ブラウザ「Microsoft Edge」にも対応

 マルチデバイスとクラウドに最適化したとするウイルスバスター クラウド 10は、Windows向けの「ウイルスバスター クラウド」、Mac向けセキュリティソフト「ウイルスバスター for Mac」、スマートフォンやタブレット向けのセキュリティソフト「ウイルスバスター モバイル」で構成される製品でPC、スマートフォン、タブレットを最大3台まで保護できる。

 Windows 10への対応のほか、クラウドストレージスキャン機能でOneDriveに保存されているデータのウイルス駆除、新ブラウザ「Microsoft Edge」でのウェブ脅威対策の機能も搭載している。WindowsとMacに加え、Android、iOS、Kindle Fireでも利用できるマルチデバイス対応、新たなデジタルライフサポートプレミアムの提供、情報漏洩対策のマイナンバー対応、SSL証明書が偽装されているウェブサイトへのアクセスを防止するセキュリティ証明書チェッカーの搭載、プライバシー設定チェッカーのFacebook対応などの機能を持つ。

 デジタルライフサポートプレミアムでは、新サポートツールの導入でサポート時間の短縮や専門スタッフによる解決方法支援。Windows 10へのOSアップグレードサポートなどを新たな提供するという。

石橋達司氏
トレンドマイクロ マーケティング本部 プロダクトマネジメント部 コンシューマプロダクト課長 石橋達司氏

 トレンドマイクロマーケティング本部プロダクトマネジメント部コンシューマプロダクト課長の石橋達司氏は、「試験的に一部ユーザーに利用してもらったところ、まるでサポート担当者が隣にいて教えてくれているようだ、という声も出ていた」と語った。

 ダウンロード版の価格は1年版が5380円、3年版が1万27800円。ウイルスバスター クラウド 10にデジタルライフサポートプレミアムが付属した製品は1年版が7980円、3年版が1万8580円。パッケージ版の価格はオープンとなっている。2016年7月末までに1500万ユーザーの販売を目指す。現在、同社ユーザーは1000万人以上だという。

 スマートフォンやタブレット端末向けのセキュリティソフトであるウイルスバスター モバイルは、Android環境では、銀行の偽アプリのインストール防止、銀行アプリ利用時のWi-Fiセキュリティチェックとアプリを管理する機能を搭載。iOSでは、ブラウザ「Safari」でのウェブ脅威対策対応、SNSのプライバシー設定をチェックする機能のTwitter対応などが強化された。

 価格は、1年版が3065円、3年版が5637円。2016年7月末までに400万ユーザーへの販売を目指す。現在、同社のモバイル対応製品のユーザー数は350万人だという。

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