サムスン、仮想現実ヘッドセット「Gear VR Innovator Edition」を米国で提供開始

Roger Cheng (CNET News) 翻訳校正: 編集部 佐藤卓 吉武稔夫 (ガリレオ)2014年12月09日 09時27分

UPDATE サムスン初の仮想現実ヘッドセット「Gear VR Innovator Edition」が米国時間12月8日、AT&Tとサムスンのウェブサイトで発売された。価格は199.99ドル。ただし、対象地域は米国のみである。17のアプリがリリースとともに提供されており、サムスンが同製品を共同開発したパートナー企業Oculusによる数本のアプリや、その他のゲームがいくつか含まれている。

 Gear VRは、仮想現実技術に対する認知度と関心を高めようとするサムスンの試みを示すものだ。仮想現実技術は、Oculusが開拓し、急激な成長を遂げている分野だ。同ヘッドセットを使用するには、ディスプレイおよび頭脳として機能するスマートフォン「GALAXY Note 4」が必要だが、Oculusが開発した開発者キットはPCを利用する。Gear VRの「Innovator Edition」という名称は、「Google Glass」の「Explorer Edition」と同様に、関心のある初期ユーザーを対象としたベータテストを実施することがサムスンの基本的な目的で、提供数が限定されることを意味する。

 サムスンの没入型製品および仮想現実担当バイスプレジデントを務めるNick DiCarlo氏は、「人々がわれわれの製品を気に入り、使用し、日常的な習慣を築き上げるかどうかが、成功を見極めるためのわれわれの指標である」と述べた。「大量に販売する予定はない」(DiCarlo氏)

 DiCarlo氏は、サムスンがGear VRを何台販売する予定であるかについては明言を避けた。

 サムスンは、開発パートナーであるOculusが自社製品を出すよりも前にGear VRを発売し、有利な立場を得ようと考えている。また、サムスンは今回の勝負で長期戦を覚悟しているようだ。

 DiCarlo氏は、「われわれはこの製品に長い間取り組んでいる。それは、将来もっと大規模な取り組みができるように、多くの教訓を早くから学ぶためだ」と述べている。

 おそらく、ユーザー層は当面限定されたものになるだろう。製品名に「Innovator Edition」とあるように、このGear VRに興味を持つのは、仮想現実に関心があるアーリーアダプター、開発者、またはこの製品に対応する形式の動画作成に関心を持つ業界関係者になると思われる。

 DiCarlo氏は、Gear VRや仮想現実製品が主流となる時期をいつ頃と考えているか語ろうとはせず、「慌てるつもりはない」と述べた。

 同氏によると、Gear VRは米国の一部のショッピングモールに並ぶほか、Consumer Electronics Show(CES)などのイベントやカンファレンスで披露されるという。

 DiCarlo氏はまた、今後登場するサムスン製デバイスにGear VRが幅広く対応することを示唆した。同氏によれば、GALAXY Note 4はディスプレイ解像度と処理能力の点で、仮想現実を動作させるために必要な機器の基準を示すものだという。したがって、さらに優れた仕様になるはずの将来のデバイスであれば、十分に使えるはずだ。

提供:Sarah Tew/CNET
提供:Sarah Tew/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]