グーグル、「忘れられる権利」に関して調査を実施

Lance Whitney (CNET News) 翻訳校正: 編集部2014年07月31日 13時10分

 一般市民は、検索エンジン各社に寄せられた削除要請の特性、件数、処理結果に関する情報を知る権利があるのか。政府が公開した情報へのリンクの削除を個人が要請できるようにすべきか。これらの問いは、Googleがウェブ上に掲載した新たなフォームにおいて、「忘れられる権利」判決の影響を受ける人々に意見の共有を求める質問事項の一部だ。

 欧州連合(EU)による「忘れられる権利」判決は、個人に関する検索結果のリンクが自分のプライバシーを侵害するか、何らかの損害を与えると判断する場合、個人がそうしたリンクを削除するよう、Googleやその他の検索エンジン各社に要請する権利を認めたものだ。2014年5月に発効したこの判決は、プライバシーと言論の自由のはざまで、議論を呼んでいる。

 Googleはこの判決を批判するとともに、これに従うべく努めてきた。7月に入りGoogleは、5月以降に同社に寄せられた要請は18日の時点で9万1000件となり、それらが32万8000件を超える個別のウェブページに関するものだったことを明らかにした。

 一般市民からのフィードバックを引き出すことを目的として、Googleが新たに掲載したウェブフォームには、難しい質問がいくつか提示されている。これらは、同判決による影響を受けるあらゆる人々、つまりECのあらゆる市民を対象としている。質問は次のとおりだ。

  • 「忘れられる権利」判決によって生じた手続き上の問題はあるか(例として、検索エンジン企業、データ保護当局、パブリッシャー、個人の義務など)。
  • 公的人物のプライバシー権の特質と描写とはどのようなものか。
  • 公益性のあるコンテンツとそうでないコンテンツをどのように区別すべきか。
  • 一般市民は、検索エンジン各社に寄せられた削除要請の特性、件数、処理結果に関する情報を知る権利があるか。
  • 専門的あるいは消費者向けのサービスの評価について言えば、市民の知る権利とは何か。また、犯罪歴についてはどうか。
  • 政府が公開した情報へのリンクの削除を個人が要請できるようにすべきか。
  • 検索結果から削除を要請されたコンテンツのパブリッシャーは、その要請に関する情報を知る権利があるか。

 Googleへのコメントや意見は、8月11日まで受け付けている。質問フォーム自体は、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ポーランド語を含む、EUの他の言語でも利用可能だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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