グーグル、高速ネットワーク構築を目指す「Project Link」をアフリカで開始

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年11月22日 12時38分

 Googleは米国時間11月20日、世界の発展途上国に対して信頼性の高いブロードバンド接続を提供することを目指す新たな取り組みを開始した。

 Googleが20日に発表したところによると、「Project Link」という名前のこの取り組みにおいて、同社はインターネットインフラが不十分、あるいは存在しない地域に高速の光ファイバーネットワークを敷設する計画だという。これにより地元のインターネットサービスプロバイダーはより高速なインターネット接続を提供できるようになり、現地の人々は教育上の、あるいは職業上の新たな機会を手にできるようになる。

 Googleのアクセスフィールド開発部門の責任者であるKai Wulff氏は同社ブログへの投稿で「アフリカには10億人を超える人々が住んでおり、最も早いペースで成長している大陸だ。しかし、インターネットに接続できる人々の割合は16%にすぎない。これはつまり、膨大な数の人々が最新のニュースを知るための信頼性の高いチャネルや、世界的な規模での商取引に参加するためのツール、写真や動画を作成、あるいは提供するためのプラットフォームといった新たな機会にアクセスする手段を持っていないということを意味している」と述べている。

 Googleはこのプロジェクトをウガンダの首都であり、人口密度の高いカンパラを皮切りに展開していくとしている。同社によるとカンパラでのオンラインアクティビティは、「ブロードバンド以前の速度」でもたつく場合がしばしばあるという。ここでの鍵は、より高速なインターネット接続を提供することとなっているものの、同プロジェクトにはアフリカにおけるインターネットのサプライチェーンを強化するという目標もある。

 Wulff氏は「こういったサプライチェーンの一部は既に強固なものとなっている。データは海底ケーブルによってアフリカの海岸にまで運ばれてきており、携帯電話のプロバイダーは大陸のいたるところでサービスを拡大している。われわれは、最新かつ最も素晴らしいウェブをサポートできるだけの速度と容量をもたらすために、これらのポイント間に高品質のインフラを築き上げた」と述べている。

 Googleは同プロジェクトをいつ、あるいはどの地域に拡大していくのか明らかにしていない。とは言うものの、同社がインターネットサービスの未整備地域に進出するのはこれが初めてではない。同社は「Project Loon」において、気象観測用気球に設備を搭載することで、へき地でのWi-Fi接続を実現する計画だ。また同社は2013年3月に、テレビの空き周波数帯(ホワイトスペースとも呼ばれている)を利用した無線ブロードバンド環境を、南アフリカ共和国の辺ぴな地域にある複数の学校に提供するという試験プログラムを立ち上げている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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