サムスンは、特定の同社製プロセッサ「Exynos」を搭載する多数の「Android」スマートフォンに存在する疑いがあるセキュリティリスクに対応しようとしている。
このセキュリティの脆弱性を利用したエクスプロイトは、今週に入って初めて発見されたもので、ハッカーらにシステムのRAMを制御したり、デバイスのルートを乗っ取る機会を与えるものだ。ルート権限が奪われると、その携帯電話やタブレットは、新たにアプリがインストールされるなど、さまざまな悪意のある行為によって影響を受けるようになる。
これまでのところ、ワンクリックでルート化される脆弱性が見つかっているのは、「Exynos 4210」プロセッサと同「4412」プロセッサのみである。しかし、この脆弱性の影響を受けるサムスン製品は多数存在する。影響を受けるモデルには、一部の「GALAXY S II」モデル、「GALAXY Note」「GALAXY Note II」、さらに「GALAXY Tab 2」タブレットが含まれることが分かっている。
さらに、「GALAXY Note 10.1」タブレットや新製品「Samsung GALAXY Camera」もリスクの対象となっている。
現時点で、今回のセキュリティホールを悪用する既知のアプリが出回っていることは確認されていないが、「XDA」のメンバーで「alephzain」を名乗る人物の説明によると、潜在的に非常に危険な状況にあるという。
サムスンは、Android Centralに対し、修正作業が現在行われているところであり、ソフトウェアアップデートを「できるだけ早急に」提供する予定であると認めた。
サムスンは、Exynosプロセッサに関連する潜在的なセキュリティ問題について認識しており、この問題に対処するためのソフトウェアアップデートをできるだけ早急に提供する計画である。
この問題が引き起こされる可能性があるのは、悪意のあるアプリケーションが感染したデバイス上で操作された場合に限られている。ただし、信頼できる認証済みのアプリケーションが動作しているほとんどのデバイスには影響しない。
サムスンは、影響を受けたすべてのモバイル端末へのソフトウェア修正が入手できるようになるまで、引き続き状況を注意深く監視する予定だ。
米CNETはサムスンにコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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