ストレージサービスの「Megaupload」が「Mega」として復活へ

Dara Kerr (CNET News) 翻訳校正: 編集部2012年10月19日 13時09分

 Megauploadの創設者であるKim Dotcom氏は誰にも止められないようだ。クラウドストレージサービスを提供していた同社は、米政府機関の大規模な強制捜査によってサイトを閉鎖させられ、共謀脅迫や著作権侵害、マネーロンダリングなどの罪で関係者が起訴されたものの、Dotcom氏は現在のところ米国への身柄引き渡しをまぬがれているうえ、捜査手続きに問題があったことに関してニュージーランドの首相から公式な謝罪を受けてもいる。

 Dotcom氏はこの勢いに乗り、「Mega」というファイル共有サイトを新たに構築中であると発表した。Wiredの報道によると、この新サイトはMegauploadとは少し異なった仕組みになる予定であるものの、ユーザーがデータファイルのアップロードや保存、共有を行えるという点では同じだという。またDotcom氏は、この新サイトを強制捜査に耐えられるものにするつもりだという。

 Megaでは、ブラウザ内でワンクリックするだけで「Advanced Encryption Standard(AES)アルゴリズム」を用いたファイルの暗号化が簡単に行え、該当ファイルを復号化するための2つ目のユニークキーがアップロードした会員に与えられる仕組みとなる予定だ。このような方式にすることで、該当ファイルの復号化を行えるのはアップロードした本人のみになる。このため、もしもMegaのサーバが差し押さえられたり、ハッキングされたりしても、誰もその会員の個人情報にアクセスできないようになっている。


提供:Kim DotCom/Greg Sandoval/CNET

 Wiredによると、この方式を採ることで「Megaがユーザーのアップロードしたコンテンツについて知ったり、責任を負うことが不可能になる。つまり、Megaにとって完全な『免責』状態を作り出すとともに、ユーザーに安心感をもたらせる」ようになるという。

 疑り深い人々は、MegaがMegauploadをお色直ししたものでしかなく、米司法省に対する公然の侮辱だと考えている。しかしDotcom氏がWiredに語ったところによると、Megaは「映画業界や米司法省に対するあからさまな侮辱ではない」という。同氏の説明によると、Megaでは著作権保持者がDMCAに基づき、著作権を侵害しているコンテンツの削除要請を行えるようにする規則を設けるという。また映画会社といった権利保持者が直接、著作権を侵害しているコンテンツの削除を行えるようにもするという。

 「ただし今回は、こういった手段を利用したければ、彼らはアクセスに先立って、ユーザーの行為に関してわれわれを提訴したり、われわれに責任を求めたりしないという条件を受け入れる必要がある」(Dotcom氏)

 Wiredによると、Megaは2012年中にリリースされる予定だという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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