LINEがプラットフォーム化を決めた3つの条件--「Facebookのような存在目指す」 - (page 2)

LINEをスマホユーザーのポータルに

 新たに展開するプラットフォームサービス「LINE Channel」は、LINEでつながっている友人と、一緒に楽しめる連携アプリやサービスを集約したプラットフォームで、当初はNHN Japanが自社開発したアプリを提供する。

  • 「LINE Channel」のイメージ

 その後、LINEの友だちリストやメッセージ機能、決裁機能などを利用できるAPIを公開し、外部パートナーによる連携アプリを中心にコンテンツを拡充していく予定。また、LINE Channel内の有料コンテンツを購入するためのモバイル決済サービスとして、仮想通貨「LINEコイン」を提供する。

 LINE Channel向けサービスの第一弾として、LINEの友人と共同で楽しめるネイティブアプリ形式のゲームサービス「LINE Game」、トーク画面内でダイアログ形式で読み進められるテキストノベル「LINEトークノベル」、LINEのアプリ上で占い・診断サービスを利用できる「LINE占い」、クーポンサービス「LINEクーポン」を順次展開する。

 LINE Gameについては、コナミやスクウェア・エニックス、タイトー、グループスなどと提携し、質の高いスマートフォン向けゲームを展開していくとしている。また同社は現在「ハンゲーム」でスマートフォン向けゲームを提供しているが、今後はLINE Gameに統一していく方針だという。

  • 友人と遊べる「LINE Game」

  • トーク画面内で読める「LINEトークノベル」

  • 9月には「LINE Sounds Shop」をオープン

 このほかにも、サーチやQ&A、ミュージック、スポーツ、ブックなど幅広いジャンルのコンテンツを充実させていく予定だ。舛田氏は「まるでポータルサイトのようなサービス展開になっているが、まさにそのようなイメージで展開していきたいと考えている。LINEがスマートフォンユーザーのゲートウェイになる」と語り、LINE Channelでスマートフォンの新たなエコシステムを構築したいと説明する。

SNS機能を実装、KDDIとの提携も

  • 新たなSNS機能「ホーム」

 プラットフォーム化に向けて、SNS機能も実装する。友人同士で近況を共有し合える新機能「ホーム」「タイムライン」では、テキストや写真、位置情報などを使って自分の近況をアップデートできるほか、友人の投稿内容に対してスタンプを使って感情を表現したり、コメントを残せるようになるという。

 「ここで1つ皆さんにお約束させていただきたい。LINEはシンプルでなければならないと思っている。さまざまな機能が提供されても、それがシンプルに楽しめる、シンプルに使える。こういった価値は引き続き大事にしていきたいと考えている」(舛田氏)

 さらなる「安心・安全化」に向けた取り組みも強化する。不特定多数にメッセージを送るスパム行為に対する取締りを強化するほか、国内通信キャリアと連携し、未成年ユーザーの保護やトラフィック負荷低減を推進していくとしている。

  • 森川氏(左)とKDDI代表取締役執行役員専務の高橋誠氏(右)

 さらに同日には、KDDIとの業務提携も発表された。月額390円のスマートフォンサービス「auスマートパス」ユーザー向けに限定スタンプや最新情報を配信する「LINE for auスマートパス」を9月を目処に提供する予定だという。

 KDDI代表取締役執行役員専務の高橋誠氏は、「コミュニケーションはどんどん進化している。未成年保護やトラフィックの問題についても、我々の知見をこういった素晴らしいプラットフォームに提供し、KDDIとして力いっぱい応援していきたい」と提携の喜びを語った。

 LINEの“年内1億ユーザー”を目標に掲げるNHN Japanが、プラットフォーム化によって焦点を当てたのが世界最大のSNS「Facebook」だ。「競合というよりもFacebookのような存在。9~10億のユーザーがいるようなサービスにしていきたい」(舛田氏)

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