インテル、サーバ市場向けチップ「Xeon E5」シリーズを発表

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 編集部2012年03月07日 10時07分

 ドイツ、ハノーバー発--チップメーカーIntelは現地時間3月6日、同社の「Xeon」プロセッサの「E5」ファミリを発表した。Intelベースのサーバおよびワークステーションに新しい性能をもたらす同ファミリは、同社にとって非常に重要な製品ラインである。

 Intelは当地で開催された技術見本市CeBITにおける発表イベントで、E5製品ラインとして2シリーズを提供すると発表した。サーバ市場で主力となっている2プロセッサソケット搭載システム向けの「E5-2600」シリーズと、シングルソケットのワークステーションを主な対象とする「E5-1600」シリーズである。

 Xeonチップは、Intelの事業において非常に重要な役割を担う。1つは、クラウドコンピューティングやインターネットビジネスなど、ネットワーク接続された実用的なマシンであるサーバを必要とする分野によって、サーバ市場がますます成長しているためである。2つめに同チップは、ストレージやネットワーク機器への進出を図るIntelの戦略において重要な要素である。最後に、同チップの競争力は高く、競合するARMチップとの競争につい最近まで敗れていたスマートフォンやタブレットで使用される一連のIntelチップとは異なっている。

 今回の新しいチップは、内蔵キャッシュメモリ(10〜20Mバイト)、処理コア(2〜8基)、消費電力(60〜135ワット)、そしてもちろんクロック速度(1.8〜3.6GHz)の組み合わせが異なる、さまざまな構成で提供される。すべてのチップに新しい基本設計が採用されており、すべてが32nmプロセス技術で製造されている。

 E5のエネルギー効率は、Xeonの前モデルよりも最大で50%高くなっているとGraff氏は述べた。性能も、入出力の改良と「Advanced Vector Extensions」(AVX)と呼ばれる新しい算術演算機能によって、飛躍的に向上している。またIntelは、一部の暗号化および復号化処理をハードウェアで実行するAdvanced Encryption Standard New Instruction(AES-NI)などの新しいセキュリティ機能についても強調した。

 Intelは、プロセッサに加えて、10Gbpsネットワーク接続のための独立したチップである「Ethernet Controller X540」も発表した。同チップによって、さらに高速なネットワークが、特別な機能ではなく一般的なものとして提供されることになるとIntelは期待している。

CeBITでE5 Xeonプロセッサの300mmウエハを手に持つIntelのデータセンター・プラットフォーム・エンジニアリング・グループのゼネラルマネージャーLisa Graff氏 CeBITでE5 Xeonプロセッサの300mmウエハを手に持つIntelのデータセンター・プラットフォーム・エンジニアリング・グループのゼネラルマネージャーLisa Graff氏
提供:Stephen Shankland/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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