インフォテリア、スマートデバイス向けソフト最新版

藤本京子(編集部)2011年03月08日 18時07分

 インフォテリアは3月8日、スマートデバイスに向けて情報発信や情報共有ができるサービス「Handbook」の新バージョンとなる「Handbook 3」を発表した。4月下旬より提供開始する。

 Handbook 3は、企業で利用されるドキュメントやファイルなどの情報を、iPad、iPhone、Android端末といったスマートデバイスに配信し共有できるサービス。情報を登録して配信する「Handbook Studio」というクラウド型サービスと、スマートデバイス側で情報を閲覧する「Handbookアプリ」で構成される。

平野氏 インフォテリア 代表取締役社長 CEOの平野洋一郎氏

 インフォテリア 代表取締役社長 CEOの平野洋一郎氏は、スマートデバイス向けのサービスを提供する背景として、こうしたデバイスの出荷台数が劇的に伸びていることを挙げる。「2010年第4四半期には、スマートフォンの出荷台数がすでにPCの出荷台数を超えたとされている。これは、スマートデバイスが個人用途だけでなく、ビジネス用途でも使われるようになったためだ」と平野氏。「スマートデバイスはガジェット好きな個人のおもちゃだと思われがちだが、かつてはPCやインターネットもおもちゃだと考えられていた。それが今では共に企業のインフラになっている」と平野氏は述べ、スマートデバイスも今後PCやインターネットのような位置付けになるとした。

 平野氏によると、Handbook 3の特徴は3つの「S」に集約されているという。それは、「Smart」「Simple」「Secure」だ。

 まずSmartという観点からは、Handbookアプリのユーザーインターフェースを一新した。アイコンを大きくし、壁紙の設定も可能となったほか、セクションの表示レイアウトも自由に選択できる。また、PDFに手書きメモやマーカーで書き込むことも可能で、資料閲覧や商品説明に活用できるとしている。

 Simpleという観点では、Handbook Studioの操作を簡素化し、効率的にファイルの登録や配信ができるようになった。具体的には、ドラッグ&ドロップによる編集作業や、ファイルの一括アップロードが可能だ。対応するファイルフォーマットは、画像、動画(m4v、mov、mp4)、PDF、Excel、PowerPointに加え、音声ファイル(mp3、wav、aiff、aac)、Word、Keynote、Numbers、Pagesなど。今後はDropboxなどのクラウドサービスとも連携する予定だという。

 Secureという観点では、エンタープライズレベルのセキュリティ設定ができるようになった。編集できるIDの制限やダウンロードの可否、ダウンロードの有効期限などが資料ごとに設定できる。また、接続を許可する端末の種類の設定や、端末上でのパスワード保存の禁止、端末の個体認証などにも対応している。

 Handbookの初期バージョンは2009年6月から提供開始されており、すでに野村證券、明治製菓、青山学院大学など数多くの企業や教育機関にて導入されている。導入団体数は3ケタにのぼるとのことだ。今回発表した新バージョンで、「年内には1000社以上の導入を目指したい」(平野氏)としている。

 平野氏は、「ソフトウェアの初期バージョンは、作り手の思いが大きく、ユーザーも限定した人数に限られる。しかしバージョン3というのはソフトウェアのマジックナンバーとも言われ、初期バージョンのユーザーからフィードバックを得て製品が洗練され、世の中に普及するきっかけとなるバージョンとなることが多い。Windowsや一太郎、また私がかかわったLotusもそうだった。Handbookもこのバージョン3にて新たな境地を開いていきたい」と述べた。

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